薬物で逮捕されても不起訴を目指せる?初犯だと不起訴処分になりやすい?

2026-05-15

薬物事件で逮捕されてしまった——。

「このまま起訴されて裁判になるのでは?」「前科がついてしまうのでは?」そんな不安を抱えていませんか?逮捕されたからといって、必ず起訴されて刑事裁判になるわけとは限りません

実は、薬物事件でも不起訴処分になる可能性はあります。ただし、不起訴を実現するためには、事件の内容や状況、そして早期の弁護活動が大きく影響します。

この記事では、不起訴の意味や種類、薬物事件で不起訴を目指せるケース、弁護士に依頼するメリットをわかりやすく解説します。

不起訴とは

不起訴とは、検察官が被疑者(逮捕・捜査された人)を裁判にかけないと判断する処分のことです。刑事事件では、警察が捜査して逮捕した後、事件を検察官に送ります(これを「送検」と呼びます)。その後、検察官が「裁判所に起訴するかどうか」を最終的に決定します。

不起訴になると、裁判は行われません。つまり、有罪・無罪の判断自体がされないことになります。これには大きなメリットがあります。

不起訴になれば前科がつきません前科とは「裁判で有罪判決を受けた記録」のことです。不起訴の場合は有罪判決が出ないため、前科は残りません。
加えて、
勾留(身柄拘束)が続いている場合は釈放されることになります。社会生活や仕事への影響を最小限に抑えられるという点でも、不起訴は非常に重要な意味を持ちます。

不起訴の種類

不起訴には、いくつかの種類があります。検察官はその理由に応じて、異なる不起訴処分を下します。主なものは「起訴猶予」「嫌疑不十分」「嫌疑なし」の3つです。それぞれの意味を正しく理解しておきましょう。

起訴猶予

起訴猶予とは、証拠はあり犯罪の嫌疑はあるものの、検察官がさまざまな事情を考慮して起訴を見送る処分です。

日本の刑事訴訟法では、検察官は犯罪の嫌疑があっても、起訴しない裁量(判断の自由)を持っています(起訴便宜主義)。

起訴猶予の判断では、次のような事情が考慮されます。

嫌疑不十分

嫌疑不十分とは、犯罪を行ったと疑われる証拠が不十分であるために起訴できない場合の処分です。

「犯罪を行った可能性はゼロとは言えないが、有罪を立証できるだけの証拠がない」という状態がこれにあたります。検察官は、有罪判決を取れる見込みがなければ起訴しません。証拠が弱い、または証拠が存在しない場合に、この処分が下されます。
薬物事件で言えば、所持の事実が明確に証明できない場合などが考えられます。

嫌疑なし

嫌疑なしとは、そもそも犯罪を行った疑いがないと判断された場合の処分です。

捜査の結果、「この人は犯罪に関与していなかった」と明確になった場合に下されます。
たとえば、他人の薬物所持に巻き込まれた場合や、別人と誤認逮捕されたケースなどが考えられます。

薬物事件は不起訴を目指せる?

結論から言えば、薬物事件でも不起訴を目指すことは可能です。ただし、楽観はできません。

薬物事件は、日本の刑事司法において厳しく扱われる傾向があります。とくに覚醒剤や大麻などの違法薬物は、少量であっても逮捕・起訴されるケースが少なくありませんまた、複数回の逮捕歴がある場合や、営利目的での所持・販売が疑われる場合は、起訴される可能性が一気に高まります。

一方で、初犯で所持量が極めて少ない場合や、証拠が不十分な場合などは、不起訴になることもあります。重要なのは、事件の具体的な内容と状況です。一概に「不起訴になる」「ならない」と言い切ることはできません。

だからこそ、早い段階で弁護士に相談し、不起訴を目指した弁護活動を始めることが大切です。

薬物事件で不起訴となり得るケース

では、具体的にどのような状況であれば不起訴を目指しやすいのでしょうか?代表的なケースを4つ紹介します。

初犯|薬物に関する前科・前歴がない

薬物に関する前科・前歴がない初犯の場合、起訴猶予となる可能性が高まります検察官は、前科・前歴がない人に対しては「反省して更生できる可能性がある」と判断しやすく、裁判にかけないという選択をすることがあります。

ただし、所持量が多い場合や、複数の薬物を所持していた場合、営利目的が疑われる場合などは、初犯であっても起訴される可能性が高くなります。

初犯という事情は不起訴を後押しする材料のひとつですが、それだけで決まるわけではないという点を覚えておきましょう。

所持していた薬物の量が少ない

薬物の所持量が少ない場合も、不起訴となり得る要素のひとつです。検察官は、所持量が少なければ「自己使用目的にとどまる」と判断しやすく、起訴猶予を検討することがあります。

ただし、覚醒剤などは、少量であっても起訴される可能性が高い薬物として知られています。「少量だから大丈夫」と考えるのは危険です。

薬物の種類・量・状況を総合的に判断したうえで、弁護士とともに見通しを確認することをおすすめします。

無関係だけど共同所持の疑いをかけられた

自分は薬物と無関係なのに、同居人や同乗者が持っていたために「共同所持」の疑いをかけられるケースがあります。

この場合、本人が薬物の存在を知らなかった、または管理・支配していなかったことを主張できれば、嫌疑なしや嫌疑不十分として不起訴になる可能性があります。

こうした状況では、取調べでの供述内容が非常に重要になります。不用意な発言が嫌疑を強める可能性があるため、早急に弁護士に相談して対応を決めることが求められます。

薬物事件で不起訴を目指すためには弁護士へ依頼

薬物事件で不起訴を実現するためには、刑事弁護の専門知識を持つ弁護士への早期依頼が大きな鍵を握ります。逮捕後の対応次第で、処分の結果が大きく変わることもあります。弁護士に依頼することで、どのようなサポートが受けられるのかを見ていきましょう。

取調べ対応のアドバイス

逮捕後、被疑者は警察・検察から取調べを受けます。この取調べでの発言は、後の処分に直接影響します。

弁護士は、黙秘権の行使方法や、不利にならない供述の仕方についてアドバイスを行います。取調べで焦って不正確な供述をしてしまったり、誘導に乗ってしまったりすることを防ぐことが目的です。

「何を言えばいいのか」「何を言ってはいけないのか」——これを知っているかどうかが、処分の結果に影響することも少なくありません。

逮捕・勾留された場合の身柄開放活動

逮捕・勾留されると、最長で23日間、身柄を拘束される可能性があります。その間、仕事や家庭への影響は避けられません。

弁護士は、裁判所や検察官に対して早期釈放を求める活動(身柄開放活動)を行います。具体的には、勾留決定に対する準抗告や、勾留取消請求などの手続きを行います。

早期に釈放されることで、社会生活への影響を最小限に抑えられるだけでなく、不起訴に向けた活動の幅も広がります。

検察官への意見主張

検察官が起訴・不起訴を判断する際、弁護士は被疑者にとって有利な事情を積極的に伝えることができます。

たとえば、「初犯であること」「深く反省していること」「再犯防止に向けた具体的な取り組みをしていること」「不当な捜査が行われたこと」などを書面や口頭でまとめ、不起訴処分を求める意見書を提出します。

検察官は、弁護士からの意見を踏まえて判断を行います。弁護士が適切に働きかけることで、不起訴の可能性を高めることができます。

再犯防止に向けたサポート

薬物依存がある場合、再犯リスクが高いと判断され、起訴されやすくなります。そのため、弁護士は依存症の専門機関への相談や治療プログラムへの参加を促すなど、再犯防止に向けた具体的なサポートも行います。

「すでに治療を始めている」「支援機関と連携している」という事実は、検察官に対して「更生する意欲がある」と示す材料になります。弁護士は、こうした取り組みを不起訴を求める主張に組み込み、処分に良い影響を与えるよう動きます。

【事務所紹介】薬物事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、刑事事件に精通した専門の弁護士が多数在籍しています。薬物関連事件にも強く、多くのご依頼を受けてきました。

ここからは、弊所の特徴をご紹介します。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑罰(刑事責任)が問題になる刑事事件を中心的に取り扱っている、薬物犯罪事件の刑事弁護実績が豊富な法律事務所です。

薬物犯罪事件は身柄拘束が長期になり、かつ、ごく一部を除き罰金刑がないため、正式な裁判手続きに乗せられて刑罰が重くなる可能性も少なくありません。

取調べ対応をきちんと行い、治療環境を整えてあげることで、保釈が認められやすくなったり、最終的な刑罰が軽くなったりする可能性が高まります。適切な対応をするためには、薬物犯罪事件に精通している弁護士に頼むことが第一歩です。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、薬物犯罪事件の初回相談は全て無料となっています。

薬物犯罪事件でお困りの方には、逮捕されている場合はもちろんのこと、逮捕されていない場合でも、薬物犯罪事件の流れ、刑事処分の見通し、対応・解決方法、不安や心配事、疑問点など弁護士が丁寧に説明いたします。どんなことでもお気軽にご相談ください。

弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍

薬物犯罪事件は、一般的に逮捕される可能性が非常に高く、かつ、逮捕後に勾留が決定し、身柄拘束が長期化する可能性も非常に高い犯罪類型です。

当事務所では、逮捕・勾留された被疑者の方に対して「初回接見サービス」を提供しています。弁護士が留置所に接見に行って、被疑事実の確認や、被疑者の被疑事実の認識を確認するとともに、被疑者に対して、今後の捜査の流れ等を説明したり、アドバイスを与えることができます。

また、被疑者との接見に基づいて、依頼者に対して、薬物犯罪事件の流れ、刑事処分の見通しを丁寧に説明いたします。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

無料法律相談や初回接見の報告の際には、当事務所で正式に弁護活動をお任せいただけた場合に、どのような活動を行い、それによってどのような効果が得らえるかを丁寧に説明いたします。

弁護士委任契約の説明にあたっては、事前に「弁護士費用一覧」という明確な料金体系をご説明し、十分にご納得いただいてから正式にご契約を結ぶ手順となっております。「弁護士費用一覧」に記載のない料金は一切いただきませんのでご安心ください。 

その他の料金詳細については弊所HPをご覧ください▼

料金表 

【事例紹介】不起訴を獲得した薬物事件

ここからは、実際に弊所が弁護活動の依頼を受けた薬物関連事件をいくつかご紹介します。事案の内容や具体的な弁護活動について紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

不起訴を獲得した薬物事件①:大麻取締法違反

本件は、大麻を所持していたという疑いによる大麻取締法違反の事件です。

被疑者は逮捕・勾留され、弁護人以外の者との接見(面会)を禁止するという「接見禁止命令」も下されていたため、被疑者のご両親も面会することができませんでした。

被疑者は、弁護士に対して「自動車内で発見された大麻は自分のものではない」と主張しており、弁護士は原則黙秘をするよう助言し、捜査対応を指導しました。また、弁護士は「接見禁止の一部解除を求める請求」を行い、裁判所に申請が認められたため、被疑者のご両親については面会をすることができるようになりました。

結果として、検察官は本事件を不起訴処分としました。

弁護活動の詳細はこちら▼

【お客様の声】大麻取締法違反事件で接見禁止一部解除+不起訴処分を獲得

不起訴を獲得した薬物事件②:覚醒剤取締法違反

本事件は、マッチングアプリで知り合った人物から、本人の知らない間に覚醒剤を投与されてしまったという覚醒剤取締法違反の事件です。

被疑者は逮捕・勾留されましたが、弁護士は連日被疑者の接見を重ね、不当な自白や本人の認めていない事実が供述調書として作成されないよう、被疑者に対する捜査を支援しました。

検察官の処分判断に対して、弁護人は被疑者の故意による覚醒剤の所持や使用の事実は一切ないとの意見書を提出し、結果として、検察官は本事件を不起訴処分としました。

弁護活動の詳細はこちら▼

【お客様の声】覚せい剤の使用事件で不起訴処分を獲得

不起訴を獲得した薬物事件③:麻薬及び向精神薬取締法

本事件は、仕事上、大麻・麻薬・覚醒剤等の薬物検査をしている依頼者が、薬物の管理上必要な届出をしていなかったと疑われた覚醒剤取締法違反、大麻取締法違反、麻薬及び向精神薬取締法の事件です。

被疑者には子どもがおり、再就職のためにも前科が付くことを避けたい状況でした。弁護士は被疑者の情状をまとめた意見書を検察官に提出することで不起訴処分を目指すための活動に尽力した結果、不起訴処分を獲得することができました。

 弁護活動の詳細はこちら▼

【お客様の声】大麻取締法違反など薬物犯罪で不起訴になった事例

【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝の手紙

実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。

【FAQ】薬物事件の不起訴に関するよくある質問

薬物事件と不起訴についてよく寄せられる疑問に、Q&A形式で答えます。

Q.薬物で逮捕されても不起訴になる?

A.逮捕されたからといって、必ず起訴されるわけではありません。

日本の刑事事件では、検察官が起訴・不起訴を判断します。薬物事件でも、初犯であること、所持量が少ないこと、証拠が不十分であることなど、さまざまな事情によって不起訴となるケースがあります。

ただし、薬物事件は一般的に厳しく扱われるため、楽観は禁物です。不起訴を目指すためには、早期に弁護士に相談して適切な弁護活動を行うことが重要になります。

Q.初犯だと必ず不起訴になる?

A.初犯だからといって、必ず不起訴になるわけではありません。

初犯であることは、検察官が起訴猶予を判断する際に有利に働く事情のひとつです。しかし、所持量が多い場合や、覚醒剤のように厳しく扱われる薬物の場合、営利目的が疑われる場合などは、初犯でも起訴されることがあります。

「初犯だから大丈夫」と安易に考えず、弁護士に状況を詳しく伝えて見通しを確認することをすすめます。

薬物事件でも不起訴になる可能性はある

薬物事件で逮捕されると、「もう終わりだ」と思ってしまうかもしれません。しかし、不起訴という選択肢は存在します

初犯かどうか、所持量の多少、証拠の有無、再犯防止への取り組み——これらの要素が複合的に判断されます。どれか一つで結果が決まるわけではありませんが、早期から弁護士が動くことで、不起訴の可能性を高めることはできます。

逮捕後は時間が限られています。まずは刑事弁護の経験が豊富な弁護士に相談し、あなたの状況に合った対応策を一緒に考えることが、最初の一歩です。