大麻事件で無罪になることはある?実際に無罪判決となった裁判例を紹介

2026-04-27

大麻所持や使用で警察に捕まってしまった…大麻の事件で起訴されてしまった…
そんな状況に直面した方は、「いつまで身体拘束が続くのか」「このまま起訴されてしまうのか」「このまま有罪になって刑務所に服役しなければいけないのか」等と様々な不安を抱えていることでしょう。

弁護士に依頼すれば「釈放が早まるのか」「起訴されないのか」「無罪になる可能性はあるのか」等、弁護士に依頼することによって何か結果が変わるものかと期待するものの、依頼するかどうかを悩んでいる方も多いでしょう。

大麻事件では、弁護士の活動によって釈放が早まったり、不起訴を獲得できる可能性が高まりますし、わずかな可能性ではあるものの、無罪判決を獲得できる可能性も出てきます。

ただし、その可能性は決して高いものではなく、どのような弁護活動を展開するか、そしてどのような戦略で裁判に臨むかによって、結果が大きく変わることは間違いありません。この記事では、早期釈放や不起訴、無罪を獲得するための弁護活動や、実際の無罪判決を獲得した裁判例をわかりやすく解説します。

弁護士に依頼した場合に何ができるのかについても詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。

大麻事件で無罪になることはある?

大麻事件で無罪になる可能性は、決して高いものではありませんが、ゼロではありません。刑事裁判において無罪とは、検察官が有罪を立証できなかったと裁判官が判断した場合に言い渡される判決です。では、実際にどのような場合に無罪が認められるのでしょうか。ここでは、無罪の意味と、大麻事件における無罪の考え方について整理します。

無罪になる可能性は0.1%

日本の刑事裁判において、起訴された場合の有罪率は約99.9% と言われています。これは「起訴された時点で、ほぼ有罪が確定している」と言っても過言ではない、厳しい数字です。

なぜ有罪率がこれほど高いのでしょうか。

日本の検察官は、有罪にできる見込みがある事件しか起訴しない傾向にあるからです。有罪にできるだけの十分な証拠が揃っていない事件は、起訴する前の段階で「不起訴」として処理されます。その結果、起訴される事件はすでに有罪と認定されるだけの証拠が存在しているため、ここまで有罪率が高くなるのです。

それでも、無罪判決が出ることは実際にありますたとえば、次のようなケースです。

無罪を勝ち取るには、弁護士が証拠の問題点を徹底的に掘り起こし、裁判所に説得力ある主張を届けることが欠かせません。しかし、前述のとおり確率は極めて低い。だからこそ、無罪を目指すには、過去の判例だけに囚われず、裁判の証拠を精査し、裁判で何を主張し、どう戦っていくかの戦略を立て、しっかりとした準備をすることが大切です。

【事例紹介】大麻事件で無罪判決が出た裁判例

ここからは、実際に大麻に関連する事件で無罪判決が出た裁判例をご紹介します。

大麻譲渡による大麻取締法違反事件(京都地裁)

SNSで知り合った男性に対して、大麻約0.6グラムを無償で譲渡したとして起訴された被告人に無罪判決が言い渡された裁判例です。

裁判官は「被告人から譲り渡された。」という男性の供述の、信用性が不十分だとして無罪判決を言い渡しました。おそらく検察側は、男性の供述だけを証拠として、この証拠の信憑性を担保する証拠や、男性が別の人物から大麻を受け取った可能性を排除する証拠を提出できなかったことが無罪判決につながったのだと思われます。

大麻所持による大麻取締法違反事件(東京地裁)

自宅で大麻を所持していたとして起訴された被告人に無罪判決が言い渡された裁判例です。

被告人は捜査段階では容疑を認めていましたが、公判では大麻は第三者が自宅に置いていった物で、大麻があることを知らなかったと、所持の故意を否認しました。

被告人は第三者に陥れられて濡れ衣をきせられたのだという主張をし、実際に弁護人から、この第三者とのトラブルを裏付ける証拠(LINEのやり取り)が裁判所に提出されました。

しかし警察は被告人の供述を否定する捜査を行っておらず、裁判は、そういった証拠が提出されないまま結審し、無罪判決が言い渡されました。

被告人の自宅から押収された大麻について、被告人本人の、所持の認識(故意)が否定されるのは異例だといえます。

大麻譲渡による大麻取締法違反事件(名古屋高裁)

車内に大麻を所持していたとして起訴された被告人に無罪判決が言い渡された裁判例です。

被告人はコンビニの駐車場にいるところを警察官に職務質問されて、その警察官に暴行したとして公務執行妨害罪で現行犯逮捕されました。その後、警察官は被告人に覚醒剤所持の疑いがあるとして、覚醒剤取締法違反の容疑で、被告人の車に対して、捜索差押許可状による捜索を行いました。そして、そこで発見された大麻を押収したようです。

この大麻を押収する法的手続きに違法があるとして裁判官は「令状主義を軽視する姿勢が否めず著しく不当だ」と無罪判決を言い渡しています。

おそらく裁判官は、覚醒剤取締法違反の容疑で取得した捜索差押許可状によって、大麻を押収したことを違法だと認定したのでしょう。

無罪判決以外で前科を回避するためには

無罪判決を得ることが難しい現実がある以上、前科を避けるためには別のアプローチが必要です。その鍵となるのが「不起訴」です。不起訴とは、検察官が裁判にかけないと判断することであり、前科はつきません。

なぜ不起訴を目指すことが重要なのか。理由は明確です。前科がつくと、職業や生活に長期的な影響が出る可能性があるからです。資格の取得や更新が制限される職種もあり、社会生活への影響は決して小さくありません。

不起訴には主に以下の種類があります。

種類 内容
嫌疑なし 罪をおかした疑いが認められない場合
嫌疑不十分 証拠が不十分で有罪にできないと判断された場合
起訴猶予 犯罪は認められるが、諸般の事情から起訴しないと判断された場合

そもそも事件を起こしておらず、逮捕されたことに全く納得できないという場合は、嫌疑なしでの不起訴を目指すことになりますが、実際に、自分の持ち物等から大麻が出てきて所持の事実がある場合は、大麻を所持している認識がない、それが大麻であることの認識がないといった主張をして嫌疑不十分での不起訴を目指すことになるでしょう。

他方、事件を起こした事実を認めている場合は、押収された大麻の量が微量であることや、反省していることなどを主張して起訴猶予による不起訴を目指すことになります。

弁護士は、事件の内容、本人の主張を整理した上で、どのようなかたちで不起訴を目指すのが最善なのかを判断し、それに沿った弁護活動を行うようになります。例えば、逮捕や、大麻の押収手続きに、少しでも違法性が認められると判断すれば、検察官に対してその旨を主張して早期釈放を求めることになりますし、嫌疑不十分を目指すのであれば取調べに対してのアドバイスを重点的に行うことになるでしょう。

大麻事件で弁護士ができること

「弁護士に頼んでも意味があるのか」と思っていませんか?実は、弁護士が動くかどうかで、結果が大きく変わることがあります。刑事弁護活動は、逮捕直後から始まると思っている方が多いかと思いますが、場合によっては逮捕前から弁護活動ができる場合もあります。ここでは、弁護士がどのような弁護活動を行うのかを解説します。

取調べ対応のアドバイス

逮捕後、警察による取調べが始まります。このとき、何を話し、何を話さないか、そしてどのように供述するかが、その後の手続きに大きく影響します

取調べで不用意に話しすぎると、後から主張を変えることが難しくなる可能性が高くなる一方、黙秘権は法律で認められた権利であり、適切に行使することで自分を守れる反面、不用意に黙秘を続けることによって、今後の裁判で反省の態度がうかがえないとマイナスの評価を受ける場合もあります。

弁護士は次のようなアドバイスを行います。

弁護士がついていることで、取調べに対してどう対応するのがベストなのかということが分かり、取調べに対する不安を大きく軽減できます。警察や検察官の取調べは、大きなストレスと不安を感じてしまいます。そんな取調べに対して、冷静に対応するためにも、早い段階での弁護士への相談が重要です。

逮捕・勾留された場合の身体解放活動(早期釈放を求める活動)

逮捕されると、起訴前の段階で最長で約23日間、身体を拘束されることがあります。この間、仕事や家族への影響は計り知れません。

弁護士は、早期の身体解放を目指してさまざまな活動を行います

「会社に知られたくない」「家族を心配させたくない」という切実な思いを抱えている方も多いでしょう。弁護士が素早く動くことで早期釈放を実現することができ、社会生活への影響を最小限に抑えられる可能性があります。

検察官への意見主張

起訴・不起訴の判断は、検察官が行います。つまり、検察官にどれだけ説得力ある主張を届けられるかが、処分の行方を左右します

弁護士は次のような活動を通じて、不起訴や軽い処分を目指します。

検察官は被疑者を起訴することを目的に捜査を展開しますが、起訴の判断については非常に慎重です。被疑者に対して刑罰を科せる必要があるのかや、起訴して有罪となるだけの証拠が十分にあるのか等を総合的に考慮して、全てのピースが揃って初めて起訴の判断をすると言います。逆に一つでもピースが欠けていると不起訴の判断をせざるを得ないので、弁護士は弁護活動の中でその欠けているピースをいち早く見つけることで不起訴を目指すことになります。

再犯防止に向けたサポート

大麻事件では、依存性の問題を抱えているケースも少なくありません。弁護士は、単に刑事手続きを乗り越えるだけでなく、再び同じ問題を起こさないためのサポートにも関与します。

具体的には、次のようなサポートが考えられます。

再犯防止への取り組みは、処分の軽減にも直結します。「本人が本気で立て直そうとしている」という姿勢を示すことが、検察官や裁判官の心証にも影響するのです。

【事務所紹介】大麻事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律所には、刑事事件に精通した専門の弁護士が多数在籍しています。薬物事件にも強く、多くのご依頼を受けてきました。

ここからは、弊所の特徴をご紹介します。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弊所では初回の法律相談を無料で承っています。法律相談のご予約は、フリーダイヤル0120-631-881にて受け付けております。

なおフリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間、年中無休で対応していますので、何時でもお気軽にお電話ください。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

弊所は、北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している法律事務所です。

法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいたその日のうちに弁護士を派遣することができます。

今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。

弊所の特徴③:刑事事件に強い弁護士が多数在籍

弊所は開設して10年以上、主に刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。

刑事事件の弁護活動を熟知した専門弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

弊所では、ご契約前に着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。

また、弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。

弊所の弁護士費用について詳しく知りたい方はこちら▼

弁護士費用

【事例紹介】実際に依頼を受けた大麻事件

ここからは、実際に弊所が弁護活動の依頼を受けた大麻関連事件をいくつかご紹介します。事案の内容や具体的な弁護活動について紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

事例①:勾留阻止による早期釈放を実現

被疑者の男性は、駐車場に車を止めて車内で休憩していたところ、警察官から職務質問をされて、その際の車内捜索で隠し持っていた大麻が見つかって大麻の所持罪で現行犯逮捕されてしまいました。逮捕された男性は、警察の取調べに対して大麻を所持していた事実を認めていました。

ご家族からの依頼を受けて弁護活動を開始した弁護士は、まず、ご家族が釈放後の男性を監視監督し、釈放後の捜査にも協力することを約束していることを主張して男性の釈放を求めました。
その結果、男性は勾留されることなく釈放され、その後の刑事裁判においても執行猶予を得ることができました。

事例②:不起訴処分を獲得

被疑者の女性は、大麻を知人に無償で譲渡した容疑で警察に逮捕され、その後、勾留と同時に接見禁止が決定しました。

勾留決定後にご家族からの依頼を受けて弁護活動を開始した弁護士は、まず裁判官に対して接見禁止の一部を解除する申し立てを行い、ご家族が面会できるようにしました。

また同時に、被疑者だけでなくご家族も協力して、被疑者の更生に向けて積極的であることを検察官に主張し処分交渉を行いました。
その結果、女性は勾留満期と同時に不起訴処分となり釈放されました。

事例③:執行猶予判決を獲得

警察官に職務質問された際に所持していた大麻を押収された男性から、今後、逮捕された時に迅速に対応できるようにと、逮捕前にご依頼をいただきました。

男性は、同種の前科があり厳しい判決が予想されたことから、早期釈放や、執行猶予の獲得が難しい状況でしたが、逮捕前から身元引受人を確保し、釈放後の監視監督体制を整えることができたため、起訴後すぐに保釈が認められました。
また刑事裁判においても、薬物依存の治療やカウンセリングを受けていることが評価されて、執行猶予を獲得することができました。

【お客様の声】ご依頼者様から頂いた口コミやご意見

実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。

大麻事件で無罪になる可能性は極めて低い

日本の刑事裁判における有罪率が約99.9%であるという数字だけを見れば、大麻事件で無罪判決を勝ち取るのは非常に難しいといえます。実際に起訴されてしまうと、証拠や手続きに重大な問題がない限り、無罪判決を得ることは非常に困難ではありますが、可能性が0でないことを認識し、どう裁判を戦っていくことがあなたにとってベストなのかを今一度考える必要があります。

また、大麻事件で警察に逮捕されたからといって、有罪を覚悟し悲観する必要はありません。検察官が起訴すると判断するまでは、まだまだできることがあり、不起訴を目指せることを認識しておきましょう。不起訴を獲得するためには、弁護士への早期相談が何より重要です。逮捕直後から弁護士が動くことで、取調べ対応・身体解放・検察への働きかけまで、一貫したサポートを受けられます。

もし大麻事件に関わる状況にある場合は、一人で抱え込まず、まず弁護士に相談してみましょう。早く動くほど、選択肢は広がります。