大麻使用はいつから違反?大麻使用(施用)を規制する法律や罰則は?

2026-04-24

「大麻使用罪ができた」というニュースを耳にしたけれど、いつから違法になったのか、よくわからない。

そんな疑問を抱えていませんか?「使用罪があるとは知らなかった」「法律が変わったことは知っているが、何がどう変わったのか整理できていない」という人も多いでしょう。

実は、2024年12月12日に「大麻使用罪」が施行され、大麻の単純な「使用」が初めて処罰の対象となりました。これは単なる罰則の追加にとどまらず、大麻を規制する法律の体系そのものが大きく変わった、歴史的な改正です。

この記事では、大麻使用罪がいつから施行されたのかを起点に、改正の内容・罰則・背景まで、法律の知識がない方にもわかるよう丁寧に解説します。

大麻使用罪はいつから施行された?

結論から言えば、大麻使用罪は令和6年(2024年)12月12日から施行されています。

2024年(令和6年)12月12日、「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」が施行されました。これに伴い、2024年12月12日以降に大麻を不正に使用すると大麻使用罪で処罰されることになりました。

改正の経緯を整理すると、次のとおりです。

施行前に発生していた事案には旧法が適用され、新法が遡って適用されることはありません。ただし、施行日をまたいで大麻を所持し続けていた場合などは、どちらの法律が適用されるか慎重な判断が必要になります。

大麻使用罪を規制する法律は?

大麻使用罪は「麻薬及び向精神薬取締法(麻薬取締法)」によって規制されています。

ここが少しわかりにくいポイントです。「大麻使用罪」という名称から「大麻取締法の違反では?」と思う方も多いでしょう。しかし、いわゆる「大麻使用罪」は、大麻取締法違反ではなく、麻薬取締法違反の罪になります。

法改正によって大麻が「麻薬」に分類され、麻薬取締法の規制対象となったことが理由です。この仕組みについては後の章で詳しく解説します。

なお、条文上は「使用」ではなく「施用(せよう)」という言葉が使われています。施用とは「特定の目的の下に使用する」という意味で、自分以外の第三者に対して使用する場合も含まれます。

大麻使用罪の刑罰

大麻使用罪(麻薬取締法66条の2)の罰則は以下のとおりです。

拘禁刑とは、これまでの懲役刑と異なり刑務作業が義務とされておらず、受刑者の状況に応じて柔軟に刑務作業を科したり更生プログラムを受けさせることができる刑罰です。

なお、2025年6月1日の刑法改正により、従来の「懲役」「禁錮」は「拘禁刑」に一本化されます。2025年6月1日以降に起きた事件では、懲役刑ではなく「拘禁刑」が適用されることになります。

大麻取締法・麻薬取締法における法改正のポイント

今回の法改正は、罰則の追加だけではありません。大麻に関する法律の体系が根本から変わりました。改正のポイントを一つひとつ見ていきましょう。

大麻取締法の名称と目的が変わった

まず目に見えてわかる変化が、法律の名前です。

令和5年(2023年)12月に大麻取締法が改正され、「大麻取締法」は「大麻草の栽培の規制に関する法律」という名称に変わりました。

大麻取締法は主として大麻草の栽培規制に関する法律となるため、名称が変更されました。改正後の法律は、大麻草を一般製品の原材料として栽培する場合は都道府県知事からの免許(第一種)、医薬品の原材料として栽培する場合は厚生労働大臣からの免許(第二種)が必要である旨を規定しています。

大麻が「麻薬」に分類された

法改正の核心がここにあります。

今回の改正では、大麻と、その有害成分テトラヒドロカンナビノール(Δ9-THC、Δ8-THC)、政令で定められる基準値以上のΔ9-THCを含む製品等が、麻薬取締法の「麻薬」に位置付けられました。

これによって、大麻に関する規制は「大麻取締法(旧)による部位規制」から「麻薬取締法による成分規制」へと大きく転換しました。覚醒剤やヘロインなど、他の規制薬物と同じ土俵で取り締まられるようになったわけです。

大麻の使用(施用)が違法になった

最も重要な変更点が、使用(施用)の禁止です。

大麻には依存や認知機能の低下等の副作用がありますが、これまでは大麻の使用を禁止する法律がなく、使用しても処罰されることはありませんでした。

法改正によって大麻が「麻薬」に分類されたことで、麻薬取締法の施用禁止規定(同法27条)が大麻にも適用されるようになり、不正な使用(施用)は犯罪となりました。

ただし、次の場合は大麻使用罪の対象外です。

大麻使用(施用)以外の行為も厳罰化された

使用罪の新設だけでなく、既存の行為についても罰則が重くなりました。

既に禁止されている「所持」や「譲渡」に加え、新たに「使用」が禁止されたほか、これまで「5年以下の拘禁刑」とされていた単純所持罪の罰則が「7年以下の拘禁刑」とされました。

所持・譲渡・譲受・輸出入・製造といった行為は、改正前は大麻取締法で規制されていましたが、改正後は麻薬取締法の適用対象となり、同法の規定する重い罰則が適用されます。

医療用大麻が解禁された

今回の改正は、規制強化の側面だけではありません。医療の分野では大きな前進がありました。

従来、大麻については医療上の有用性がないと考えられており、大麻取締法では、大麻から製造された医薬品の施用等が禁止されていました。しかし近年、大麻草から製造された医薬品が米国をはじめとする欧米各国において承認されています。

法改正によって大麻から製造された医薬品の使用禁止規定が削除されました。改正大麻取締法の施行により、医薬品医療機器等法の承認を受けた大麻草から製造された医薬品を使うことが可能となりましたが、決して大麻が合法化されたわけではありません。大麻草から製造された医薬品は、医師から処方された場合に限って使用できます。

難治性てんかんの治療薬など、医療上の有効性が確認された大麻由来医薬品を国内でも使えるようになった点は、患者や医療現場にとって重要な変化です。

大麻使用罪が違法になった理由は?

では、なぜこのタイミングで使用罪が設けられたのでしょうか。背景には、社会問題化した若年層の大麻乱用があります。

「大麻は合法」「体に害はない」「依存性がないから、一度なら大丈夫」といった誤った情報が広がり、若者の間で大麻の使用が増加しています。

近年、大麻事案の検挙人数が右肩上がりで増え続けており、2023年には過去最多を更新して、初めて覚醒剤の検挙人員を上回りました。

大麻について、他の規制薬物と異なり、その使用について禁止規定及び罰則が設けられていなかったことが使用へのハードルを下げているという調査結果が得られています。さらに、その所持に関する証拠が十分ではない場合、大麻の使用を取り締まることができないという問題もありました。

こうした実態を踏まえ、大麻を麻薬に分類し、他の規制薬物と同じように使用罪を適用することで、乱用に歯止めをかけることが今回の改正の大きな目的の一つです。

なぜ今まで大麻使用(施用)が処罰されなかった?

「なぜ長い間、使用罪がなかったのか?」という疑問も自然に出てくるでしょう。

旧大麻取締法において大麻の使用罪が設けられていなかったことには諸説あります、一般的には、大麻草の栽培農家が刈取り作業を行う際に大気中に飛散した大麻成分を吸引すること(麻酔い)があり、嗜好目的での吸引と農作業過程での吸引とを区別できないことから、農作物としての大麻の保護の観点から、処罰の対象にしなかったとされています。

また、日本では古来より大麻草が衣服の繊維など生活に用いられてきた歴史があり、衣服・食品から大麻成分が検出されたとしても、処罰する必要のない人を処罰してしまうおそれがあったことも理由の一つです。

しかし、この理由はもはや当てはまらなくなりました。実際に調査したところ、大麻栽培農家の方からTHCが検出されることはありませんでした(厚生労働省「令和3年2月25日 第2回 大麻等の薬物対策のあり方検討会」より)。

現在では制定当時のような理由は当てはまらず、施用について処罰しない合理的な理由は見出されないと考えられるようになりました。こうして、使用罪の新設が現実のものとなったのです。

【事務所紹介】大麻関連事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律所には、刑事事件に精通した専門の弁護士が多数在籍しています。大麻関連事件にも強く、多くのご依頼を受けてきました。

ここからは、弊所の特徴をご紹介します。

弊所の特徴①:24時間無料法律相談受付

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回の法律相談を無料で承っています。法律相談のご予約は、フリーダイヤル0120-631-881にて受け付けております。

なおフリーダイヤルについては、日中は仕事をしているので夜や早朝しか電話する時間がないといった方でもご安心してご利用いただけるよう24時間、年中無休で対応していますので、何時でもお気軽にお電話ください。

弊所の特徴②:安心の即日・迅速対応

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、北は北海道の札幌、南は九州の福岡まで、全国の主要都市12か所に事務所を設けており、日本全国に対応している法律事務所です。

法律相談についてはお客様のご希望の日時でご予約が可能、また弁護士を派遣する初回接見サービスについてはご予約いただいたその日のうちに弁護士を派遣することができます。

今すぐ相談したい、今すぐ活動を開始して欲しいという方のご希望に応えることができる体制を整えておりますのでご安心してご相談ください。

弊所の特徴③:経験豊富な弁護士が多数在籍

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、開設して10年以上、主に刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。

薬物事件のような専門性の高い刑事事件では、薬物事件の経験が豊富な弁護士に依頼することが最善の結果を導くために重要となります。

刑事事件の弁護活動を熟知した専門弁護士による、弁護活動を受けることで、きっとご安心していただくことができるでしょう。

弊所の特徴④:安心明確な料金体系

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、ご契約前に、着手金、報酬金、実費日当等の弁護士費用について明確にし、お客様に納得していただけるまで丁寧に説明させていただいております。また弁護士費用についてお客様が不安を感じないように、契約書に弁護士費用一覧表を添付させていただいております。

【事例紹介】実際に依頼を受けた大麻関連事件を紹介

ここからは、実際に弊所が弁護活動の依頼を受けた大麻関連事件をいくつかご紹介します。事案の内容や具体的な弁護活動について紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

事例①:大麻所持で逮捕 早期釈放と執行猶予判決を獲得

Aさんは、駐車場に車を止めた際に警察官から呼び止められ職質質問を受けることになりました。男性は大麻を所持していたため隠そうとしましたが、所持品検査で大麻が見つかり逮捕されてしまいました。

弁護士はすぐに、逃亡や罪証隠滅のおそれがないこと、勾留によりAさんの仕事等に与える影響が大きいことなどを詳細にまとめた意見書を提出しました。弁護士の素早い活動により、勾留されることなく、Aさんは釈放されることになりました。

その後、Aさんは、起訴され正式裁判を受けることとなってしまいましたが、弁護士と綿密な打合せや家族の協力体制の構築などをしていたこともあり、執行猶予判決を獲得することができました。

本事案の弁護活動の詳細はこちら▼

【お客様の声】大麻所持で逮捕 早期釈放と執行猶予を獲得

事例②:前科があった大麻所持事件で減刑判決を獲得

ご依頼者様の息子様は、大麻を所持していたとの容疑で逮捕され、そのまま大麻取締法違反の容疑で起訴されている状況でした。息子様には同種の前科があり、今回の裁判では、実刑判決を受ける可能性の高い状況でした。

息子様とご依頼者様と打合せを重ね、裁判では息子様が2度と大麻に関わることがない生活をする硬い意思を有していること、大麻に関わりを持ってしまったことについて深く分析ができていること、出所後の家族の受け入れ体制が整っていることなどを主張しました。

これらの主張の成果もあり、実刑判決とはなってしまいましたが、検察官の求刑から相当程度減刑された判決を受けることとなりました。

本事案の弁護活動の詳細はこちら▼

【お客様の声】前科があった大麻取締法違反事件で減刑判決を獲得

【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝の手紙

実際にご依頼者様から頂いた感謝の手紙をご紹介します。

大麻使用罪でお困りの方は早急に弁護士へ相談を

ここまで解説してきたとおり、大麻使用罪は令和6年(2024年)12月12日から施行されており、医療目的以外の大麻の使用は今や明確な犯罪です。知らなかったでは済まされない時代になりました。

改正のポイントをあらためて整理します。

大麻事件は逮捕後の対応が早ければ早いほど、その後の展開に大きく影響します。もし大麻使用罪に関してお心当たりがある場合や、ご家族が逮捕されてしまった場合は、すぐに刑事事件を専門とする弁護士に相談することを強くおすすめします。