【刑事事件専門弁護士】大阪府豊中市の覚せい剤事件で捜索差押えを相談

2017-11-26

【刑事事件専門弁護士】大阪府豊中市の覚せい剤事件で捜索差押えを相談

大阪府豊中市に住むAの自宅に、大阪府豊中南警察署の警察官が捜索差押許可状(捜索場所をA宅、差し押さえるべき物を覚せい剤と記載)を持ってやってきた。
玄関ドアを開けたAに、警察官が捜索差押え許可状を呈示して室内に入ったところ、偶然その場にいた友人Bが、テーブル上にあった物をつかみ、ポケットに入れたので、警察官はBを押さえ付け、ポケットの中から覚せい剤の入った袋を発見し、その場で覚せい剤取締法違反でAとBを逮捕した。
(フィクションです)

~偶然居合わせた者の身体を捜索~

今回の事例で、警察官がポケット内を探った行為は、適法な捜索行為でしょうか。
今回の事例のような場合、「場所」に対する捜索差押許可状により、人の「身体」を捜索することがきるのかが問題となります。
人格を有する「身体」の方が、「場所」よりも捜索により侵害される利益は重大です。
したがって、原則として、「場所」に対する捜索差押許可状により、「身体」を捜索することはできません。

もっとも、「偶然その場に居合わせた者」が差押目的物を身体に隠匿した場合でも一切捜索しえないとすると、捜索の必要性や真実発見が害されます。
そこで、差押目的物を身体に隠匿したと疑うに足りる相当な理由があり、必要性・緊急性が認められる場合には、例外的に「身体」を捜索することが許されると考えられます。

今回の事例では、警察官が入ると同時にBがポケットに隠匿している事情から、差押目的物を身体に隠匿したと疑うに足りる相当な理由があります。
また、覚せい剤は容易に水に流すこともでき、証拠隠滅が容易なので、必要性、緊急性が認められます。
したがって、ポケット内を探る行為は適法とされる可能性が高いと考えられます。

しかしながら、捜索差押えの際には、捜査機関は立ち入りを禁止することができ(刑事訴訟法112条1項)、密室的な空間において、個人のプライバシーが侵害される可能性があります。
範囲を超えた違法な捜索行為があった場合には、刑事事件に詳しい弁護士に依頼し、法律の手続きに乗っ取り、正当な主張をしてくことが必要です。

覚せい罪の使用で起訴され裁判になった場合、前科がある場合には執行猶予が付かない懲役の実刑判決を受ける可能性は高くなります。
大阪府豊中市覚せい剤取締法違反等の薬物事件で、逮捕や捜索差押えを受けた場合には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご連絡ください。
大阪府豊中南警察署までの初回接見費用:36,600円