大麻所持と現行犯逮捕

2021-10-07

大麻所持と現行犯逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

京都市内に住むAさんは繁華街を飲み歩いていたところ警察官から職務質問を受けました。Aさんのハンドバッグには大麻と、その吸引に供する器具が入っています。
警察官はハンドバッグを開披するよう求めましたが、Aさんは当初拒みました。「やましいモノ入ってるから開けられないんだろ」、「マズいものが入ってなかったら(職務質問は)終わるから」などと説得を続けている間、警察官の数もどんどん増えてきました。観念したAさんはハンドバッグを開披し、中にあった大麻様の物件が検査された結果、本物の大麻であることが判明しました。Aさんは繁華街でハンドバッグ中に大麻を所持していた疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

~大麻所持罪~

大麻所持罪は、大麻をみだりに所持する犯罪です(大麻取締法第24条の2第1項)。
都道府県知事の免許を受けて、繊維若しくは種子を採取する目的で、大麻草を栽培する「大麻栽培者」(大麻取締法第2条2項)、都道府県知事の免許を受けて、大麻を研究する目的で大麻草を栽培し、又は大麻を使用する「大麻研究者」(大麻取締法第2条3項)といった大麻取扱者(大麻取締法第2条1項)による「所持」は大麻所持罪にあたりません。
Aさんには上記のような、大麻所持罪の除外事由がないのに、繁華街においてハンドバッグ中に大麻を所持していたものですから、大麻所持罪が成立する可能性が高いと思われます。
大麻所持罪の法定刑は5年以下の懲役となっています(大麻取締法第24条の2第1項)。

~現行犯逮捕とその後の流れ~

現行犯逮捕とは、現に罪を行い、又は現に罪を行い終わった者を逮捕することを言います。
現行犯逮捕の事案では、犯罪が目の前で行われているわけですから誤認逮捕の恐れがなく、ただちに犯人を逮捕する必要性が高いです。
そこで、現行犯逮捕は「誰でも」、「令状なし」に逮捕することができるのが特徴です。

逮捕後は、釈放されない限り、逮捕から48時間以内に検察官の元へ身柄を送られます。
検察官は、犯人から話を聴いたうえ、裁判官に対し勾留請求するかしないかの判断をします。

大麻所持の場合、警察官の職務質問から現行犯逮捕されるケースが比較的多いと思われます。
早期の身柄解放をお望みの場合は、早めに弁護士に連絡を取りましょう。
すでに逮捕され、自ら連絡を取ることが不可能な場合は、どの警察官でもいいので弁護士を依頼したい旨を申し出ましょう。
依頼を受けた弁護士は、早い段階で逮捕された方と接見し、身柄解放のための活動に入ります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。