東京都府中市の薬物事件で逮捕 軽い犯罪の成立を目指す弁護士
東京都府中市の薬物事件で逮捕 軽い犯罪の成立を目指す弁護士
東京都府中市在住のAさんは、薬物の売人からコカインを購入しました。
家へ帰ろうとしたところ、警視庁府中警察署の警察官から、職務質問を受けることになりました。
職務質問の際の所持品検査で、先ほど購入した麻薬が見つかり、Aさんはコカインの単純所持の現行犯で逮捕されてしまいました。
しかし、詳しい検査の結果、Aさんが持っていた薬物が覚せい剤であったことが判明し、Aさんの嫌疑は、覚せい剤の単純所持容疑に切り替わりました。
(フィクションです)
~覚せい剤をコカインだと思ったら~
刑事事件や薬物事件の難しい問題の1つに、錯誤という問題があります。
外見として発生した犯罪と、本人の内心が食い違う場合のことです。
今回のAさんは、外見としては覚せい剤を所持していたのですから、覚せい剤の単純所持罪が成立しそうです。
しかし、Aさんは手元の覚せい剤をコカインだと思い込んでいました。
Aさんの内心はコカインの単純所持の故意=コカイン所持の意思しかないということになるのです。
この場合、一体どの犯罪が成立することになるでしょうか。
どの犯罪が成立しようと一緒じゃないかと思う方もいるかもしれません。
しかし、コカイン単純所持と覚せい剤単純所持では法定刑が異なります。
前者は7年以下の懲役ですが、後者は10年以下の懲役です。
どちらの犯罪が成立するかは極めて重要なのです。
この問題は法律的にはすごく難しい問題です。
ただ、「麻薬だと思ったら覚せい剤だった」という同様のケースでは最高裁の判決があります(昭和61年6月9日最高裁決定)。
構成要件が実質的に重なり合う限度で軽い罪が成立する、という考え方により、コカインの単純所持罪の成立が認められました。
この判例からすると、今回のAさんはコカインの単純所持罪が成立することになりそうです。
ただ、構成要件の重なり合いというのは法的にはとても難しい判断を伴います。
ですから、刑事事件に強い弁護士に相談する必要があるのです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は薬物事件、刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件を専門に扱ってきたからこそ、刑事事件の難しい判断にお困りの方のお力になります。
薬物事件を起こしてしまった方は、弊所の初回無料法律相談をご予約ください(0120-631-881)。
警視庁府中警察署までの初回接見費用も、お電話でご案内しています。