コカインの施用で逮捕・否認事件における弁護活動

2021-11-04

コカインの施用で逮捕されてしまった事例を題材に、否認事件における弁護活動などについて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

事例:Aは、コカインを施用したとして、麻薬及び向精神薬取締法違反の疑いで逮捕されたた。
なお、警察官の取調べに対し、Aは、上記施用の事実を否認している。
Aの家族は、薬物事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~コカインの施用(麻薬及び向精神薬取締法違反)~

本件で、Aは麻薬及び向精神薬取締法違反(以下、単に麻薬取締法とします)の疑いで逮捕されています。
具体的には、コカインを施用(法文上「使用」ではない点に注意してください)した罪を犯した疑いがかけられています。
麻薬取締法は、おそらく法律を詳しく勉強した方でなければ、一見して本罪がどの条文に規定されているのか判別することは困難だと思われます。
では、本件では、麻薬取締法のどの条文に違反したとされているのでしょうか。

まず、本件でAが試用されたとされるコカインは、麻薬取締法が規制対象としている「麻薬」にあたるかを確認する必要があります。
麻薬取締法2条1号は、「麻薬 別表第1に掲げる物をいう」と定めているので、別表第1を見る必要があります。
別表第1を見ると、「コカインその他エクゴニンのエステル及びその塩類」とあり、コカインも麻薬取締法が規制する「麻薬」にあたることになります。
麻薬の試用は、以下で引用する27条1項本文によって禁止されています。
そして、同法66条の2は罰則規定として、27条1項に違反した者を処罰する旨を定めています。

(施用、施用のための交付及び麻薬処方せん)
第27条 麻薬施用者でなければ、麻薬を施用し、若しくは施用のため交付し、又は麻薬を記載した処方せんを交付してはならない。

第66条の2 第27条第1項又は第3項から第5項までの規定に違反した者は、7年以下の懲役に処する。
2 営利の目的で前項の違反行為をした者は、1年以上10年以下の懲役に処し、又は情状により1年以上10年以下の懲役及び300万円以下の罰金に処する。
3 前2項の未遂罪は、罰する。

すなわちコカインの施用は上記法に違反するものとして、処罰の対象となっていることが分かります。
したがって、本件Aは上記法に違反した疑いがあるものとして逮捕されるに至ったことになるのです。

~否認事件における弁護活動~

薬物事件は、他の刑事事件と比べても、比較的否認事件が多いとされる事件類型です。
否認事件とは、被疑者・被告人が被疑事実を否認し争っている事件のことをいいます。
もっとも、被疑事実を争うといっても、その態様は様々なものが考えられるため、弁護士としては、被疑者・被告人の言い分を十分に聞いた上で、具体的かつ詳細な検討が求められることになります。
否認事件は、警察・検察の主張と真っ向から対立する主張となるため、弁護士としても最も注力しなければならない事件の一つです。
なぜなら、このような事件で有罪が確定しまえば、無辜の市民に刑罰が科せられるという最も避けるべき事態が生じてしまう可能性があるからです。
薬物事件では、過去にも捜査官による証拠のねつ造・隠ぺい・偽証等の行為が行われており、被疑者・被告人を違法捜査から守る弁護士の役割は大きいといえます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、麻薬及び向精神薬取締法違反事件を含む薬物事件も多数扱っている刑事事件専門の法律事務所です。
麻薬取締法違反事件で逮捕されてしまった方のご家族等は、24時間対応可のフリーダイヤル(0120-631-881)まで、いつでもお電話ください。