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覚醒剤で逮捕された後の流れは?覚醒剤で逮捕されるパターンや刑罰

2026-01-20

覚醒剤(覚せい剤)は覚醒剤取締法によって所持や使用が厳しく規制されていて、違反すると逮捕される可能性が非常に高い傾向にありますまた、覚醒剤で逮捕された場合は勾留・起訴される可能性も高く重大な事件であることが分かります。

本記事では、覚醒剤で逮捕された後の流れや覚醒剤で逮捕されるパターンについて詳しく解説していきます

覚醒剤で逮捕された場合の刑罰や弁護士に刑事弁護活動を依頼するメリットについても解説していくので、ご自身が覚醒剤で逮捕されるか心配だという方やご家族が覚醒剤で逮捕されてしまったという方は参考にしてください。

覚醒剤で逮捕された場合に問われる罪

覚醒剤に関わる行為で逮捕された場合、覚醒剤取締法違反という罪に問われます。この法律は覚醒剤の不正な使用や流通を厳しく取り締まるために制定されており、違反すると非常に重い刑罰が科されます。

覚醒剤取締法は、薬物犯罪の中でも特に厳格な規制を定めた法律です。使用や所持だけでなく、譲渡や製造といった行為も広く禁止されています。営利目的の場合はさらに刑罰が加重され、最高で無期拘禁刑という極めて重い処罰の対象となります(営利目的の輸出入及び営利目的の製造の場合)。

覚醒剤取締法とは|禁止されている行為

覚醒剤取締法は、覚醒剤の濫用による保健衛生上の危害を防止するために制定された法律です。この法律では、医療目的など正当な理由がない限り、覚醒剤に関するあらゆる行為を禁止しています。

禁止されている主な行為は以下の通りです。

これらの行為はすべて犯罪であり、発覚すれば逮捕・起訴される可能性が高くなります。自分で使うためだけであっても、所持や使用は違法行為です。また、友人に無償で譲った場合でも譲渡罪が成立します。営利目的でこれらの行為を行った場合は、さらに重い刑罰が定められています。

覚醒剤取締法は例外を認めず、少量の所持であっても厳しく処罰される点が特徴です。

覚醒剤で逮捕された場合の刑罰|行為類型別

覚醒剤取締法違反の刑罰は、行為の内容や目的によって大きく異なります。単純な使用や所持と、営利目的の輸入・製造では、刑罰の重さに大きな差があります。

ここでは、覚醒剤取締法で定められている刑罰を行為類型別に詳しく見ていきましょう。自分や家族がどの行為に該当するのかを正確に把握することが、今後の対応を考える第一歩となります。なお、2025年6月から刑法が改正され、従来の懲役刑と禁固刑は拘禁刑に一本化されました

使用・所持・譲渡・譲受

覚醒剤の使用、所持、譲渡、譲受は、覚醒剤取締法で最も基本的な犯罪類型です。これらの行為に営利目的がない場合でも、厳しい刑罰が科されます。

覚醒剤取締法第41条の3第1項には、次のように定められています。

覚醒剤を使用し、又は使用の目的で所持した者は、10年以下の拘禁刑に処する。

同じく第41条の2第1項では、譲渡・譲受についても規定されています。

覚醒剤を譲り渡し、又は譲り受けた者は、10年以下の拘禁刑に処する。

つまり、使用・所持・譲渡・譲受のいずれの行為も10年以下の拘禁刑という同じ刑罰が定められています。罰金刑の規定はなく、有罪となれば必ず拘禁刑が科されます。初犯であっても執行猶予がつかない可能性もあるため、非常に重い犯罪だと言えるでしょう。

自分で使うために少量を持っていただけでも、この刑罰の対象となります。

輸出・輸入・製造

覚醒剤の輸出、輸入、製造は、使用や所持よりもさらに重大な犯罪として扱われます。これらの行為は覚醒剤の供給源となるため、社会への影響が大きいと考えられているからです。

覚醒剤取締法第41条第1項では、次のように定められています。

覚醒剤を輸入し、輸出し、又は製造した者は、1年以上の有期拘禁刑に処する。

「1年以上の有期拘禁刑」とは、最低でも1年、最長で20年の拘禁刑を意味します。使用や所持が「10年以下」であるのに対し、輸入・輸出・製造には下限が設定されている点が大きな違いです

初犯であっても執行猶予がつかずに、実刑判決となるケースが多いのが実情です。海外旅行で薬物とは知らずに渡されて運び屋として利用されたケースでも、この罪に問われ逮捕されるケースもあります。

【営利目的】所持・譲渡・譲受

営利目的で覚醒剤を所持、譲渡、譲受した場合、刑罰は大幅に加重されます。「営利目的」とは、利益を得る意図があることを指します。

覚醒剤取締法第41条の2第2項では、次のように規定されています。

営利の目的で前項の罪を犯した者は、1年以上の有期拘禁刑に処し、又は情状により1年以上の有期拘禁刑及び500万円以下の罰金に処する。

営利目的の場合、1年以上の有期拘禁刑が科され、さらに併せて500万円以下の罰金が科される可能性もあります。単純な所持・譲渡・譲受と比べて、法定刑の下限が設定されている点が異なります。

販売目的で覚醒剤を保管していた場合や、利益を得るために他人に渡した場合などがこれに該当します。たとえ実際には利益を得られなかったとしても、営利の目的があれば本罪が成立する点に注意が必要です。

【営利目的】輸出・輸入・製造

営利目的での覚醒剤の輸出、輸入、製造は、覚醒剤取締法違反の中で最も重い刑罰が定められている犯罪類型です。薬物犯罪の中核をなす行為として、極めて厳しく処罰されます。

覚醒剤取締法第41条第2項では、次のように規定されています。

営利の目的で前項の罪を犯した者は、無期若しくは3年以上の拘禁刑に処し、又は情状により無期若しくは3年以上の拘禁刑及び1000万円以下の罰金に処する。

この規定により、営利目的の輸入・輸出・製造には無期拘禁刑または3年以上の有期拘禁刑が科されます。さらに、情状によっては1000万円以下の罰金が併科されることもあります。

無期拘禁刑が規定されているのは、殺人罪など極めて重大な犯罪に限られます。覚醒剤の営利目的輸入等が、それと同等に扱われているということです。組織的な密輸や製造工場の運営などは、ほぼ確実に実刑判決となり、長期の服役を免れません。

覚醒剤で逮捕されるパターン

覚醒剤事件で逮捕されるケースには、いくつかの典型的なパターンがあります。突然の逮捕に見えても、実は警察による綿密な捜査の結果であることが多いのです。

どのような状況で逮捕されるのかを知っておくことは、家族が逮捕された際の心の準備にもなります。また、逮捕のパターンによって、その後の捜査の進み方や弁護方針も変わってきます。ここでは、実際によくある4つの逮捕パターンを見ていきましょう。

職務質問(所持品検査等)で現行犯逮捕

最も多いのが、警察官による職務質問から覚醒剤の所持や使用が発覚するパターンです。街中で不審な行動をしていた際などに職務質問を受け、所持品検査や簡易尿検査を求められることがあります。

職務質問自体は任意ですが、拒否すると余計に疑われて、より詳しい検査を求められる可能性があります。所持品検査でポケットやバッグから覚醒剤が見つかれば、その場で現行犯逮捕となります

また、簡易尿検査で陽性反応が出た場合も、覚醒剤使用の疑いで現行犯逮捕される可能性もあります。深夜の繁華街や、薬物事犯が多発している地域では、職務質問が行われやすい傾向にあります。

挙動不審な様子や、瞳孔が開いているなどの身体的特徴も、職務質問のきっかけとなることがあります。このパターンでは、本人も予期していない突然の逮捕となるケースが多いのが特徴です。

他の覚醒剤事件から警察が情報を入手して逮捕

覚醒剤事件は、芋づる式に広がることがよくあります。別の覚醒剤事件で逮捕された売人や使用者から、警察が顧客リストや取引相手の情報を入手するケースです。

警察は押収した携帯電話の通話履歴やメッセージ、取引記録などから、覚醒剤を購入した人物を特定します。十分な証拠が揃うと、後日逮捕に踏み切ります。これを後日逮捕または通常逮捕と呼びます。

自宅や職場に突然警察が現れ、逮捕状を示されて連行されるのです。このパターンでは、本人がすでに覚醒剤の使用をやめていたとしても、過去の犯行について逮捕されることがあります。

覚醒剤取締法違反には時効がありますが、使用罪、所持罪ともに7年と比較的長期間です。数ヶ月から1年以上前の犯行で、ある日突然逮捕されることも珍しくありません。

家宅捜索で現行犯逮捕

警察が十分な証拠を集めた上で、裁判所から捜索差押許可状を取得し、家宅捜索を実施するパターンもあります。自宅や車の中を捜索され、覚醒剤や注射器などが発見されれば、その場で現行犯逮捕の可能性があります。

家宅捜索は通常、早朝に実施されることが多いです。警察官が複数名で自宅に来て、令状を示した上で室内を徹底的に調べます。ベッドの下、クローゼットの中、天井裏など、あらゆる場所が捜索の対象です。

覚醒剤本体だけでなく、使用済みの注射器や計量器、密封用のビニール袋なども証拠として押収されます。また、携帯電話やパソコンも、取引の証拠があるとして押収されることが一般的です。

家宅捜索は裁判所がある程度の嫌疑を前提に発布する捜索差押許可状に基づいて行われるので、家宅捜索が行われるということは、警察がすでに相当な証拠を握っている証拠だと考えられます。

任意捜査を拒否して緊急逮捕

緊急逮捕とは、逮捕状なしで緊急に逮捕できる特別な制度です。重大な犯罪について十分な嫌疑があり、逮捕状を取る時間的余裕がない場合に認められます。

覚醒剤事件では、警察が任意で尿検査や所持品検査を求めた際、これを拒否して逃走しようとした場合などに緊急逮捕が行われることがあります。任意の協力要請を拒否すること自体は違法ではありませんが、逃走の恐れがあると判断されると緊急逮捕の対象となるのです

緊急逮捕が行われた後、警察は速やかに裁判官から逮捕状を取得する必要があります。逮捕状が発付されなければ、直ちに釈放しなければなりません。

任意の捜査に協力しないことで、かえって状況を悪化させてしまうケースもあるため、注意が必要です。ただし、協力する場合でも、弁護士に相談してから対応を決めることをお勧めします。

覚醒剤で逮捕された後の流れ

覚醒剤で逮捕されると、法律で定められた厳格な手続きに沿って捜査が進められます。逮捕から起訴、裁判まで、段階的に身柄拘束が延長される仕組みになっています。

各段階には時間制限が設けられており、検察官や裁判官の判断によって次の段階に進むかどうかが決まります。釈放されるチャンスもありますが、覚醒剤事件では身柄拘束が続くケースが多いのが実情です。ここでは、逮捕後の流れを時系列で詳しく解説していきましょう。

逮捕による身柄拘束|48時間

逮捕された瞬間から、時計が動き始めます。警察は逮捕してから48時間以内に身柄を検察官に送るか釈放するかを決定しなければなりません。

この48時間の間に、警察は容疑者を取り調べます。取調べでは、覚醒剤をいつどこで入手したのか、誰から買ったのか、使用目的は何かなどが詳しく聞かれます。黙秘権があるため、答えたくない質問には答えなくても構いません。また調書の署名押印を拒否する権利もあります。

また、逮捕された段階から弁護士を呼ぶ権利が保障されています。当番弁護士制度を利用すれば、無料で弁護士に1回接見してもらえます。

48時間が経過するまでに十分な証拠が集まらなければ、釈放される可能性もあります。しかし、逮捕された覚醒剤事件では証拠が明確なケースが多く、ほとんどの場合、検察官に送致されます。

検察官による勾留請求|24時間

警察から身柄を受け取った検察官は、24時間以内にさらに身柄拘束を続けるかどうかを判断します。引き続き身柄拘束が必要だと判断した場合、検察官は裁判所に勾留請求を行います。

勾留請求とは、被疑者をさらに長期間拘束するための手続きです。検察官は、証拠隠滅の恐れや逃亡の恐れがあることを理由に勾留を請求します。

勾留請求が行われると、被疑者は裁判所に連れて行かれ、裁判官から質問を受けます。これを勾留質問と呼びます。裁判官は、被疑者本人の言い分を聞いた上で、勾留を認めるかどうかを判断するのです。

この段階で弁護士がいれば、勾留の必要性がないことを裁判官に説明してもらえます。勾留が認められなければ釈放されますが、覚醒剤事件ではほとんどのケースで勾留が決定されます

勾留決定による身柄拘束|最長20日間

裁判官が勾留を決定すると、被疑者は10日間拘束されます。さらに、検察官が請求してやむを得ない事由があると認められれば、最長で10日間の延長が可能です。つまり、勾留は合計で最長20日間に及ぶことになります

この20日間の間に、検察官は起訴するかどうかの最終判断を下すための捜査を行います。容疑者の取調べはもちろん、関係者への聞き込み、押収品の鑑定、銀行口座の調査なども並行して進められるでしょう。

勾留中は、留置施設または拘置所に収容されます。勾留決定に際して接見禁止決定が付されれば、弁護士以外の者との一般面会が認められなくなります。覚醒剤に関する事件で容疑を否認している場合は接見禁止をつくことが多いです。接見禁止がついている場合でも弁護士が申立てを行うことで家族に限り面会が認められる場合があります。一般的に、勾留中は外部との連絡が大きく制限されるといえるでしょう。

検察官による終局処分(起訴・不起訴)

勾留期間が終了するまでに、検察官は終局処分を決定します。終局処分とは、事件を起訴するか不起訴にするかの最終判断のことです。

起訴とは、検察官が事件を裁判所に送り、刑事裁判を開くことを求める処分です。起訴されると、被告人として裁判を受けることになります。覚醒剤事件では、証拠が明確な場合がほとんどであり、起訴される確率は非常に高いと言えます。

一方、不起訴となれば刑事裁判は開かれず、その時点で釈放されます。不起訴には、嫌疑なし、嫌疑不十分(証拠が足りない)、起訴猶予(犯罪は認められるが刑事処罰の必要性が低い)などの種類があります。

覚醒剤事件で起訴猶予になるのは、初犯で所持量が極めて少量、深く反省している、家族のサポートがあるなど、特別な事情がある場合に限られます。しかし、大半のケースでは起訴されると考えておくべきでしょう

刑事裁判・判決

起訴されると、刑事裁判が始まります。裁判では、検察官が証拠を提出し、被告人の有罪を立証します。弁護人は被告人に有利な事情を主張し、刑の軽減を求めるのです。

公判は通常、数回にわたって開かれます。初公判では起訴内容が読み上げられ、被告人は認めるか否認するかを表明します。覚醒剤事件では事実関係を争わないケースが多く、その場合は情状審理が中心となります

情状審理では、被告人がどれだけ反省しているか、更生の可能性はあるか、家族の支援は得られるかなどが検討されます。薬物依存の治療計画や、再犯防止策なども重要な判断材料です。

最終的に裁判官が判決を言い渡します。初犯であれば執行猶予付き判決となる可能性もありますが、前科がある場合や所持量が多い場合は実刑となる可能性が高くなります。判決に不服がある場合は、控訴することも可能です。

判決が確定すれば、実刑の場合は刑務所に収容され、執行猶予の場合は通常の生活を行いながら社会内で更生を目指すことになります。

覚醒剤で逮捕された場合の影響

覚醒剤で逮捕されると、刑罰を受けるだけでは終わりません。逮捕による影響は、本人の人生全体に及びます身柄拘束が長期化すれば仕事や学業を続けることが困難になるでしょう

さらに、前科がつくことで、その後の社会生活にも大きな制約が生じます。「逮捕されただけ」と軽く考えてはいけません。覚醒剤事件の影響は想像以上に深刻で、家族にも大きな負担をかけることになります。ここでは、逮捕によって生じる具体的な影響を見ていきましょう。

長期的な身柄拘束

覚醒剤で逮捕されると、前述の通り最長で23日間もの間、身柄を拘束されることになります。逮捕から48時間、検察送致後24時間、そして勾留で最長20日間。起訴されて保釈が認められなければ、さらに拘束は続きます。

長期間の身柄拘束は、精神的・肉体的に大きな負担となります。狭い留置施設での生活は自由が極端に制限され、プライバシーもほとんどありません。食事や入浴の時間も決められているため、ストレスは相当なものです。

また、弁護士以外との接見も制限されるため、家族とも自由に会えません。外部との連絡手段も限られており、孤独感や不安感に襲われることも少なくないでしょう。

取調べも連日続き、同じ質問を何度も繰り返されることもあります。体調を崩す人も珍しくなく、持病がある場合は治療も十分に受けられないこともあるのです。この長期拘束が、次に述べる社会的な影響を引き起こす原因となります。

会社・学校から処分を受ける可能性がある

長期間にわたって職場や学校に行けなくなれば、当然ながら事件の発覚は避けられません。「体調不良」などの理由で休み続けることには限界があり、いずれ真実を伝えなければならなくなります。

会社員の場合、覚醒剤取締法違反での逮捕は解雇理由となり得ます。多くの企業では就業規則に「犯罪行為による逮捕・起訴」が懲戒解雇事由として定められています。たとえ執行猶予がついたとしても、会社に残れる保証はありません。

公務員の場合はさらに厳しく、覚醒剤事件で有罪となれば自動的に失職します。国家公務員法や地方公務員法では、禁錮以上の刑に処せられた場合、当然に職を失うと定められているからです。

学生の場合も、多くの学校では薬物事犯は退学処分の対象となります。義務教育であっても、出席停止などの処分を受ける可能性があります。卒業間近であっても、逮捕されれば卒業が取り消されることもあるのです。

前科が付く可能性が高い

覚醒剤事件で起訴されて有罪判決を受けると、前科がつきます。前科とは、刑事裁判で有罪判決を受けた記録のことです。執行猶予付き判決であっても、前科は前科として記録されます。

前科がつくことによるデメリットは多岐にわたります。まず、就職・転職が困難になります。前科について一般企業が紹介などをして調べることは困難ですが、多くの企業は採用時に前科の有無を本人に確認し、薬物犯罪の前科があることが明らかになった場合は採用を見送るケースが多いのです

特定の職業には就けなくなる可能性もあります。医師、弁護士、教員、警察官など、資格や免許が必要な職業では、欠格事由に該当して資格を失ったり、取得できなくなったりします。

海外渡航にも影響が出ます。ビザ申請時に前科の有無を問われる国は多く、薬物犯罪の前科があると入国を拒否される可能性が高くなります。ビジネスや観光での渡航が制限されるのです。

さらに、前科があると再犯時の処罰が重くなります。覚醒剤事件の再犯率は高く、2回目以降は実刑判決となる可能性が格段に上がるでしょう。

家族が覚醒剤で逮捕された場合の対処法

家族が突然覚醒剤で逮捕されたと知らされれば、当然、パニックになるかと思います。「どうすればいいのか」「何ができるのか」と途方に暮れてしまうかもしれません。

しかし、このような緊急事態だからこそ、冷静かつ迅速な対応が求められます。最も重要なのは、できるだけ早く弁護士に相談することです。逮捕直後の冷静な対応が、その後の展開を大きく左右します。

弁護士に依頼すれば、逮捕された本人との接見、取調べへのアドバイス、釈放に向けた活動など、様々なサポートを受けられます。当番弁護士制度を利用すれば、初回は無料で弁護士を呼ぶことも可能です。

また、家族としてできることは、本人の更生を支える環境を整えることです。薬物依存の治療を受けられる医療機関を探す、再犯防止のためのサポート体制を構築するなど、本人が立ち直るための基盤を作りましょう。

会社や学校への対応も必要になるかもしれません。弁護士と相談しながら、どのように説明するのが最善か検討してください。慌てて自分だけで判断せず、専門家の助言を得ることが何より大切です。

覚醒剤で逮捕された場合に弁護士に依頼するメリット

覚醒剤事件で逮捕された場合、弁護士への依頼は単なる選択肢ではなく必須と言えます。刑事事件の手続きは複雑で、法的知識がなければ適切な対応は困難だからです。

弁護士がいれば、逮捕直後から本人の権利を守り、最善の結果を目指して活動してくれます。釈放の可能性を高めたり、不起訴を目指したり、量刑を軽減したりと、弁護士にしかできないことは数多くあります。

覚醒剤事件では、タイミングが非常に重要です。早期に弁護士が介入することで、取り返しのつかない事態を防げる可能性が高まります。ここでは、弁護士に依頼する具体的なメリットを見ていきましょう。

逮捕後72時間以内の迅速な対応

逮捕から検察官送致、勾留請求までの最初の72時間は、事件の行方を左右する極めて重要な時期です。この間に適切な対応ができるかどうかで、その後の展開が大きく変わります。

弁護士は逮捕直後から本人と接見し、取調べへの対応方法をアドバイスできます。黙秘権の行使、供述調書への署名拒否、不利益な供述を避ける方法など、法的に守られた権利を最大限に活用する方法を教えてくれるのです。

また、この段階で検察官や裁判官に対して、勾留の必要性がないことを主張する活動も行うことができます。証拠隠滅の恐れがないこと、逃亡の恐れがないことを具体的に示すことで、勾留を阻止できる可能性があります。

家族との連絡も弁護士が仲介できます。本人の状況を家族に伝え、家族の言葉を本人に届けることで、精神的な支えとなるでしょう。この72時間を有効に使えるかどうかが、釈放の可能性を大きく左右します。

釈放・保釈を目指す早期の身柄開放

弁護士の最優先課題の一つは、できるだけ早く本人を釈放させることです。長期の身柄拘束は本人にとって大きな負担であり、社会生活への影響も甚大だからです。

勾留を阻止するため、弁護士は裁判官に対して意見書を提出します。本人に定まった住居があること、家族の監督が期待できること、証拠隠滅の恐れがないことなどを具体的に主張するのです。勾留が決定されても、準抗告という手続きで争うことができます。

起訴された後は、保釈請求を行います。保釈とは、保証金を納めることで身柄を一時的に釈放してもらう制度です。覚醒剤事件では保釈が認められにくい傾向にありますが、弁護士が適切に主張すれば可能性は高まります。

保釈が認められれば、裁判までの期間を自宅で過ごせます。仕事を続けられる可能性も出てきますし、家族と一緒に更生への道を歩み始められるでしょう。早期の身柄解放は、本人の社会復帰にとって極めて重要なのです。

不起訴・執行猶予付き判決に向けた弁護活動

弁護士は、最も望ましい結果を目指して様々な弁護活動を展開します。理想は不起訴処分、それが難しければ執行猶予付き判決の獲得です。

不起訴を目指す場合、弁護士は本人が深く反省していること、再犯の恐れがないこと、更生環境が整っていることを検察官に主張します。初犯で所持量が少量、本人が薬物依存症の治療を開始しているなどの事情があれば、起訴猶予となる可能性も十分にあります

起訴された場合は、執行猶予を獲得するための活動に注力します。情状証人として家族に出廷してもらったり、薬物依存症の専門医の意見書を提出したりして、更生の可能性を裁判所にアピールするのです。

再犯防止計画を綿密に作成し、本人が確実に更生できる環境が整っていることを示すことも重要です。通院計画、就労予定、家族のサポート体制などを具体的に提示することで、裁判官の心証を良くできます。

再犯防止策の提案・サポート

覚醒剤事件の再犯率は非常に高いのが現実です。法務省の統計によれば、覚醒剤事犯の5年以内再犯率は約66%にも上ります。単に処罰を受けるだけでは、再び同じ過ちを繰り返す可能性が高いのです。

弁護士は、単に刑事事件を解決するだけでなく、本人の更生と再犯防止までサポートしてくれます。薬物依存症の専門クリニックを紹介し、適切な治療を受けられるよう手配します。

依存症治療には、精神科医やカウンセラーによる専門的なケアが不可欠です。認知行動療法やグループセラピーなど、科学的に効果が認められた治療法を提供する医療機関につなげてくれるでしょう。

また、ダルク(DARC)などの回復支援施設や、家族会への参加もサポートしてくれます。同じ問題を抱える人たちとの交流は、孤独感を和らげ、回復への意欲を高めます。弁護士のサポートは判決後も続き、本人が社会復帰できるまで見守ってくれるのです。

【事例紹介】実際に依頼を受けた覚醒剤取締法違反事件

ここからは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律所が実際に依頼を受けた覚醒剤取締法違反事件について紹介していきます。

事件内容から結果に至るまでの過程を紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

事例①:初犯の覚醒剤取締法違反事件で保釈許可+執行猶予付き判決を獲得

依頼者様は、日頃のストレスを解消するために覚醒剤に手を出してしまっていました。覚醒剤を使用後、警察官の職質を受けることになり、尿検査が実施された結果、陽性反応が出たことから逮捕された覚醒剤取締法違反事件になります。依頼者様は薬物ではない前科を有しているものの、薬物については初犯でした。

逮捕後、勾留されている状況であったため、早期の釈放に向けて動くとともに、勾留中の依頼者様との弁護士接見を通じて、今後の方針や取調べへの対応等のアドバイスを行いました。捜査機関に対して、監督者のサポートを受けられることや反省して再犯防止について動いていること等の主張を行った結果、保釈が認められるとともに執行猶予の判決の獲得に至りました

事例②:2回目の覚醒剤取締法違反事件で再度の執行猶予付き判決を獲得

依頼者様は、6年前にも覚醒剤を使用したことで逮捕されていた前科がありました。今回、警察官から職務質問を受けて尿検査が行われた結果、陽性反応が出たことから逮捕されてしまいました。

逮捕後、弊社に刑事弁護の依頼をしていただいたため、釈放に向けて動いたところ、起訴後に保釈が認められることになりました。

そして、再犯防止に向けた活動を積極的に行っていることや支援してくれる監督者の存在等を主張して捜査機関との交渉を行った結果、同種の前科があったにもかかわらず執行猶予付の判決を獲得することができました

【お客様の声】ご依頼者様から頂いた感謝のお手紙

実際にご依頼者様から頂いた感謝のお手紙をご紹介します。

▼上記お手紙を頂いた際の弁護活動はこちら

【お客様の声】愛知県の覚せい剤使用事件 早期保釈を獲得する弁護士

覚醒剤の逮捕に関するQ&A

覚醒剤事件で逮捕された場合、多くの疑問や不安が生じるでしょう。「必ず刑務所に入るのか」「初犯なら大丈夫なのか」といった疑問は、誰もが抱くものです。

ここでは、覚醒剤の逮捕に関してよく寄せられる質問に答えていきます。正確な情報を知ることで、今後の見通しを立てやすくなるはずです。ただし、個別の事件によって状況は大きく異なるため、詳しくは弁護士に相談することをお勧めします

Q.覚醒剤で逮捕されたら必ず勾留される?

A.覚醒剤事件では、勾留される可能性が非常に高いと言えます。法務省の統計によれば、覚醒剤取締法違反事件の勾留率は約95%に達しています。

勾留が決定される主な理由は、証拠隠滅の恐れと逃亡の恐れです。覚醒剤は物的証拠の隠滅が比較的容易であり、また薬物事犯者は組織的なつながりを持つケースも多いため、裁判所は慎重な判断をします。

しかし、勾留が必ず認められるわけではありません。初犯で所持量が極めて少量、定まった住居と職業があり、家族の監督が期待できるなどの事情があれば、勾留を阻止できる可能性もあります。

弁護士が早期に介入して適切な主張をすれば、釈放される可能性は高まるでしょう。勾留されてしまった場合でも、準抗告という手続きで争うことができます。諦めずに弁護士に相談することが大切です。

Q.覚醒剤で逮捕されたら必ず起訴される?

A.覚醒剤事件の起訴率も非常に高く、約75%以上となっています。つまり、逮捕された人の大半が起訴され、刑事裁判を受けることになります。

起訴率が高い理由は、覚醒剤事件では物的証拠(覚醒剤の現物や尿検査結果)が明確であることが多く、犯罪の立証が容易だからです。検察官は有罪にできる確信があるケースのみ起訴するため、起訴されればほぼ確実に有罪となります。

それでも、不起訴となる可能性はゼロではありません。初犯で反省の態度が明確、所持量が微量、家族の監督体制が整っているなどの事情があれば、起訴猶予となることもあります。

不起訴を獲得するには、逮捕直後からの弁護活動が重要です。弁護士が検察官に対して、起訴する必要性が低いことを説得することで、不起訴の可能性を高められます。

Q.覚醒剤で逮捕されたら初犯でも実刑になる?

A.初犯であっても、実刑判決となる可能性はあります。ただし、初犯の場合は執行猶予付き判決となるケースが多いのも事実です。

覚醒剤取締法違反事件の量刑相場は、おおむね以下の通りです。

初犯の場合

再犯の場合

初犯でも、所持量が多い、営利目的がある、組織的犯行に関与しているなどの事情があれば、実刑となる可能性が高まります。逆に、極めて少量の所持で深く反省し、更生環境が整っていれば、執行猶予を獲得できる見込みがあります。

家族が覚醒剤で逮捕されたら弁護士へ

覚醒剤事件は、本人だけでなく家族全体に深刻な影響を及ぼします。逮捕による身柄拘束、社会的信用の失墜、前科による将来への影響───これらは決して軽視できるものではありません。

しかし、適切な対応をすれば、状況を改善できる可能性があります。最も重要なのは、逮捕後すぐに弁護士に相談することです。早期の介入によって、釈放の可能性が高まり、不起訴や執行猶予を獲得できるチャンスも広がります。

弁護士は法的な手続きをサポートするだけでなく、本人の更生と再犯防止までを見据えた総合的な支援を提供します。薬物依存症の治療につなげ、社会復帰への道筋を示してくれるのです。

家族として大切なのは、本人を責めるのではなく、回復を支える姿勢を持つことです。薬物依存は病気であり、適切な治療とサポートがあれば克服できます。一人で抱え込まず、専門家の力を借りながら、家族全体で問題に向き合いましょう。

覚醒剤事件でお困りの際は、刑事事件に強い弁護士に今すぐご相談ください。

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