おとり捜査で無罪主張なら~三重県亀山市の大麻所持事件対応の弁護士へ

2017-09-30

おとり捜査で無罪主張なら~三重県亀山市の大麻所持事件対応の弁護士へ

三重県亀山警察署の私服警察官は、かねてから大麻の密売人として情報が上がっていたAを逮捕するため、「大麻を買いたいという者がいるから入手できないか」と話を持ち掛けた。
Aは、何回か断ったものの、何度もしつこく私服警察官が要求したため、大麻の取引に応じることとした。
Aは三重県亀山市の待ち合わせ場所に赴いたところ、複数の警察官がやって来て、大麻所持で現行犯逮捕され、大麻を証拠物として押収された。
(フィクションです。)

~大麻所持事件、おとり捜査で無罪主張~

最高裁判所のおとり捜査に関する裁判例では、以下のように、おとり捜査は任意捜査として許容されると判断しました。
「直接の被害者がいない薬物犯罪等の捜査において、通常の捜査方法のみでは犯罪の摘発が困難である場合、機会があれば犯罪を行う意思があると疑われる者を対象にして行われるおとり捜査は、刑訴法197条1項に基づく任意捜査として許容される。」(最判平16.7.12)

もっとも任意捜査といえども無制約ではなく、必要性、相当性の限度で許されると考えられます。

今回の事例では、たしかに大麻の密売は被害者がいないので、犯行が発覚しにくく、検挙が困難であるといえそうです。
また、かねてから大麻の密売の疑いのあった者に、犯行の機会を付与したにすぎない場合であるから相当とも思えます。
しかしながら、被疑者側は何度も断ったにもかかわらず、私服警察官側が何回もしつこく要求しているので、相当性を欠くと認定され、違法と判断される可能性があります。
おとり捜査が違法と認定された場合、私服警察官の行為が違法である以上、これを直接利用して現場の警察官が逮捕した行為及び大麻を押収した行為も違法となり、無罪となる可能性もあります。

営利目的のある大麻の所持の法定刑は7年以下の懲役で、情状により200万円以下の罰金が併科されます。
大麻所持で起訴され裁判となった場合、おおむね懲役6か月~3年、執行猶予3年~5年が付く量刑判決が多いです。

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大麻などの薬物事件も、刑事事件に強い弊所の弁護士であれば、担当が可能です。
三重県亀山警察署初回接見費用:0120-631-881までお問い合わせください)