処方箋医薬品を無許可で販売し逮捕

2021-12-16

今回は、処方箋医薬品を無許可で販売し逮捕されてしまった場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

Aさんは、以前からインターネットで処方箋医薬品を販売し、多大な収益を得ていましたが、そのために必要な許可や資格は取得していませんでした。
Aさんが処方箋医薬品の販売のために開設しているサイトは、消費者間において「病院に行かなくても病院の薬が購入できる」と密かな評判を博していましたが、Aさんの行為は最近になってから捜査機関の目に留まり、内偵捜査が行われることになりました。

ある日、Aさんの自宅及び商品の保管庫に捜査機関が現れ、大規模な捜索が行われました。
捜索の結果、大量の処方箋医薬品などが押収され、Aさんは後ほど、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律違反の疑いで逮捕されてしまいました。
押収された物件の中には向精神薬も含まれており、Aさんに対しては麻薬及び向精神薬取締法違反の嫌疑ももたれています(フィクションです)。

~Aさんに対する嫌疑について解説~

無許可で医薬品などを販売し、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」違反の疑いで検挙されるケースはときどき見受けられますが、ケースのAさんは商品の保管庫を用意し、大量の処方箋医薬品を在庫として保管していたことから、比較的悪質なケースと判断される可能性が高いでしょう。

また、在庫の中には向精神薬が含まれており、これらについてもAさんのサイトで販売されていたとみられますが、この点については麻薬及び向精神薬取締法違反の疑いをかけられることになります。
向精神薬には、睡眠導入剤、抗不安薬などがありますが、希望通り向精神薬が処方されない、病院に行くのが億劫である、あるいは向精神薬を濫用したい、などの理由により、不適法な販売を行う業者が利用されているとみられます。
いうまでもなく、向精神薬の不適正な使用は身体的、精神的な悪影響を生じさせるリスクの高い行為です。
不適法に向精神薬を取り扱う業者を利用することは絶対に避けましょう。

※医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
第二十四条 薬局開設者又は医薬品の販売業の許可を受けた者でなければ、業として、医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列(配置することを含む。以下同じ。)してはならない。(但書省略)

第八十四条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一~八 省略
九 第二十四条第一項の規定に違反した者
十~二十九 省略

※麻薬及び向精神薬取締法
第六十六条の四 向精神薬を、みだりに、譲り渡し、又は譲り渡す目的で所持した者(第七十条第十七号又は第七十二条第六号に該当する者を除く。)は、三年以下の懲役に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、五年以下の懲役に処し、又は情状により五年以下の懲役及び百万円以下の罰金に処する。
3 前二項の未遂罪は、罰する。

~今後の捜査は?~

今後、Aさんは相当の長期間にわたり、逮捕・勾留される可能性が高いと考えられます。
Aさんは販売のため、大量の処方箋医薬品、向精神薬の在庫を有していましたが、これらをどのようにして入手したのか、厳しい取調べが行われることが予想されます。
捜査の進展によっては、Aさんに対する嫌疑が増えたり、逮捕者が今後も現れる可能性があります。

また、Aさんに対する嫌疑がすでに複数あるため、逮捕が繰り返される可能性もあります。
身体拘束が長期間に及ぶと、Aさんの心身の負担は非常に重くなります。
まずは早急に弁護士の接見を受け、今後のサポートを依頼することを強くおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律違反の疑いで逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。