大麻の有償譲り渡し・譲り受け
大麻を有償で譲り渡した場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~今回のケース~
千葉県浦安市に在住のAさん(25歳)は、友人のBさん(25歳)に大麻を譲り渡して、現金を受け取りました。
Bさんは、自分で使用するために、大麻を譲り受けていました。
ある日、麻薬取締部からの情報をもとに千葉県浦安警察署の警察官がAさんの家に捜査に向かったところ、乾燥大麻を所持したAさんがいたため、Aさんは大麻取締法違反の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
Aさんの供述によって、Bさんも大麻取締法違反の疑いで逮捕されてしまいました。
(これはフィクションです)
~問題となる条文~
〇大麻取締法
今回AさんとBさんが疑われているのは大麻取締法違反です。
大麻取締法には、以下のように規定されています。
第24条の2
1 大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、5年以下の懲役に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、7年以下の懲役に処し、又は情状により7年以下の懲役及び200万円以下の罰金に処する。
3 前2項の未遂罪は、罰する。
・今回のケースでは
Aさんは、Bさんに大麻を譲り渡していますので、大麻取締法24条1項に該当します。
また、Bさんから現金を受け取っていますので、「営利の目的」があるとして、大麻取締法24条2項に該当するでしょう。
Bさんは、Aさんから大麻を譲り受けていますので、大麻法24条1項に該当します。
そして、Bさんは自分で使用する目的しかなかったので、「営利の目的」はなかったとして、大麻取締法24条2項には該当しないでしょう。
・罰則
Bさんのように、大麻取締法24条1項違反で起訴されて有罪が確定すると、「7年以下の懲役」が刑罰として科されることになります。
また、Aさんのように、「営利の目的」があるとして、大麻取締法24条2項違反で起訴されて有罪が確定すると「10年以下の懲役(情状により10年以下の懲役及び300万円以下の罰金)」が科されることになります。
~大麻取締法違反における弁護活動~
〇接見
今回のケースのような薬物事件においては、在宅事件にすると、事件に関する仲間との接触や証拠隠滅が行われる疑いがあります。
そのため、身体拘束(逮捕や勾留)を受ける可能性が高いです。
この時、ご家族の方は身体拘束を受けた方との接見(面会)が許されていますが、平日の限られた時間に限られています。
しかし、薬物事件の場合、ご家族の方を通して証拠隠滅の可能性があるため、接見禁止命令が出されて、ご家族の方でも接見ができない場合がほとんどです。
そのため、薬物事件を含む刑事事件への知識と経験が豊富な弁護士に、自分の代わりに接見に行ってもらうように依頼することをおすすめします。
弁護士は接見禁止などの制約がないため、身体拘束を受けた方と事由に面会をすることが可能ですし、ご家族の方からの伝言を伝えることもできます。
また、弁護士は現状の整理を行い、身体拘束を受けた方やそのご家族の方に、今後の見通しを分かりやすく伝えることが可能です。
〇身体拘束からの解放
上述の通り、薬物事件は身体拘束を受ける可能性が高いです。
そこで弁護士は、身体拘束を受けている方には証拠隠滅や逃亡のおそれがないこと等を主張することによって、身体拘束からの解放を目指します。
具体的には、弁護士は、身体拘束をする決定に対して、不服申し立てを行うことができます。
また、起訴後には、保釈請求を行い、身体拘束を受けている方が早期に身体拘束から解放されるように働きかけます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見サービスをおこなっております。
無料法律相談や初回接見サービスの予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、大麻取締法違反を含む薬物事件など、刑事事件でお困りの方はお気軽にお問い合わせください。