大麻所持事件で逮捕・送検 共同所持の否認で不起訴は刑事事件専門の弁護士

2018-03-07

大麻所持事件で逮捕・送検 共同所持の否認で不起訴は刑事事件専門の弁護士

Aは、福岡県北九州市で、友人とシェアハウスで共同生活を送っていたところ、福岡県若松警察署の家宅捜索を受けた。
この際、福岡県若松警察署は同シェアハウスから袋に入った大麻を発見した。
その結果、Aは友人とともに大麻取締法違反(所持)で現行犯逮捕されたのち、送検された。
Aは、大麻は友人個人のものであり、A自信は使用もしていないし所持もしていないと容疑を否認していることから、大麻所持を含む薬物事件に強い刑事事件専門の弁護士に相談した。
(本件はフィクションです。)

覚せい剤取締法では、所持と使用の双方が処罰対象となるのに対し、大麻取締法では使用自体は処罰対象とはなっていません。
したがって、捜査機関が大麻使用者を処罰しようとする場合、所持を認定して大麻所持の容疑にて逮捕や送検をすることになります。
この点、本件ではシェアハウスから発見された大麻が、友人とAが共同して所持していたものとして、Aは大麻所持の容疑で逮捕送検されています。
もっとも、Aはそもそも大麻の存在自体を認識しておらず、所持行為を否認しています。

したがって、弁護士としては、Aと友人の共同所持は認められないとの弁護活動を行うことが考えられます。
この点、実務においては、検察官は的確な証拠に基づき有罪判決が得られる高度の見込みがある場合に限って起訴することになっています。
そして検察官は、被疑事実につき「犯罪の成立を認定すべき証拠が不十分なとき」に当たると認めた場合には「嫌疑不十分」という理由で、不起訴の処分をすることができるのです。
本件でAの大麻所持が認められないのであれば、検察官はこの嫌疑不十分として不起訴処分とする可能性があるといえます。
この点に関し、弁護士は検察官との交渉において、所持の事実は立証困難ではないかといった点について意見を述べ、被疑者のための弁護活動を行なっていくことが考えられます。

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