【事例解説】大麻の営利目的譲渡で逮捕・勾留 接見禁止解除を目指す

2023-08-21

大麻を売って利益を得ていたとして大麻取締法違反(営利目的譲渡)の疑いで逮捕・勾留された事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例紹介

Aさんは、SNSで大麻の販売を持ち掛けて、大麻の購入を希望してきた人に対して、フリマサイトを利用して大麻を販売することで継続的に利益を得て生活費に充てていました。
ある日、自宅に警察官が訪れ、Aさんは、大麻取締法違反営利目的譲渡)の疑いで逮捕されて、その後に勾留が決まりました。
Aさんの勾留決定にあたっては、接見等禁止決定が付いていました。
(この事例はフィクションです)

大麻を販売して利益を得るとどのような罪に問われるのか

大麻取締法24条の2第1項では、
大麻を、みだりに、…譲り渡した者は、5年以下の懲役に処する。
として、大麻の譲渡を刑罰の対象にしています。
そして、さらに、大麻取締法24条の2第2項では、
営利の目的で前項の罪を犯した者は、7年以下の懲役に処し、又は情状により7年以下の懲役及び200万円以下の罰金に処する。
と規定して、営利目的による大麻の譲渡を単なる大麻の譲渡の場合よりも重く処罰しています。

事例のAさんは大麻を売って手にした利益を生活費に充てていますので、自身が財産上の利益を得ることを目的に大麻を譲渡していたとして、単なる大麻の譲渡ではなく営利目的による大麻の譲渡に当たる可能性が高いと考えられます。

接見等禁止決定とは

逮捕後に勾留が決定すると、逮捕された方の身体は引き続き警察の留置場に拘束されることになります。
勾留が決まると、通常は、逮捕期間中できなかった家族による面会が出来るようになりますが、接見等禁止決定が付くと、家族による面会ができなくなる場合があります。
接見等禁止決定とは、裁判官が勾留を決定するにあたって、逮捕された被疑者が逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があると判断した場合は、被疑者が弁護人以外の人と面会することをを禁止したり、弁護人以外の人と手紙のやり取りをすることを制限することです(刑事訴訟法81条参照)。
接見等禁止決定は、共犯者がいるような犯罪や、薬物事犯のような組織的な犯罪に付くことが多いです。

接見等禁止決定が付されてお困りの方は

接見等禁止決定が付されて、大麻取締法違反の疑いで勾留中のご本人様と面会できずにお困りの方は、いち早く弁護士に相談されることをお勧めします。接見等禁止決定が付されている場合、弁護士が接見等禁止決定の全部または一部を解除するように申立てを行うことができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は大麻取締法違反事件をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
大麻取締法違反の疑いで勾留中の方に接見禁止決定が付いていてお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。