【事例解説】指定薬物と知らずに所持していた事例(後編)
指定薬物と知らずに所持していた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事例】
愛知県内に住む大学生のAさんは、量販店で購入したポケットシーシャを使用していました。
そうしたところ、ある日、Aさんは友人ら複数人と自宅近くの公園でたむろしていたところ、警察から職務質問を受けることになりました。
その際に、ポケットシーシャを押収されることになり、後日鑑定の結果、指定薬物が含まれていたとして、Aさんは逮捕されました。
Aさんが逮捕されたという連絡を受けたAさんのご両親は、詳細を知るために弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことにしました。
(フィクションです)
【指定薬物を所持してしまっていたら】
禁止された用途を目的として指定薬物を所持してしまっていたら、上記で説明した薬機法に違反する可能性があります。
所持が警察に発覚し逮捕されてしまうと、長期の身体拘束がなされる可能性があり、日常生活に大きな影響が出てしまうことがあります。
薬機法違反に当たり得る行為をしてしまった方は、今後の対応や逮捕の可能性を少しでも減らすために弁護士に相談して適切なアドバイスを貰うことをお勧めします。
【具体的な弁護活動】
今回の事例において、まずは、早期の身体解放を目指します。具体的には、逮捕後に勾留手続に進まないよう、逮捕後直ちに、弁護士が逮捕された者と面会して直接事件の内容を聴取します。そして、今後の事件の見通しを示し、取調べへの対応を検討します。
逮捕は、最長72時間の時間制限があり、その後に検察官が行う勾留請求によって裁判所が勾留決定を出せば、10日間から20日間も身体拘束が続くことになります。そのため、もしも拘束された場合には、先述のように日常生活に大きな支障が出る可能性が高いです。そこでこれを阻止するために、弁護士は、検察官や裁判官と交渉し、逮捕後の勾留を阻止するための主張を行う、勾留決定に対して準抗告を行うなど、釈放に向けた働きかけを行います。
また、自白調書を作られないように取り調べへのアドバイスを行い、さらに嫌疑不十分での不起訴獲得を目指します。
さらに、起訴され正式裁判となった場合であっても、証拠調べや証人への反対尋問等を行い、無罪判決の獲得を目指します。
以上のように、今後の対応や逮捕の可能性を少しでも減らすためにも、弁護士に相談して適切なアドバイスを貰うことをお勧めします。