大阪府 関西国際空港での麻薬密輸事案 薬物に強い弁護士が接見
大阪府 関西国際空港での麻薬密輸事案 薬物に強い弁護士が接見
Aさんは,中国の上海浦東国際空港から飛行機の乗って関西国際空港で降りました。
ところが,Aさんは,同空港内の関西国際空港税関支署検査場において,スーツケースの中にコカインである麻薬約500グラムを隠匿し,日本国内に輸入したという麻薬取締法違反(営利目的輸入罪)及び関税法違反(禁制品輸入未遂罪)で逮捕されました。
Aさんは接見に来た弁護士に,「スーツケースの中に麻薬などの違法薬物が入っているとは知らなかった」などと話しています。
(フィクションです)
~ 密輸における知情性否認 ~
麻薬等の違法薬物の密輸事案では,被疑者・被告人が麻薬等を日本国内に輸入したという客観的な犯罪成立要件には争いがないものの,主観的な犯罪成立要件である麻薬の認識(知情性)を否認して争われることが少なくありません。
これは,密輸犯罪は,首謀者を頂点とし,そこから枝分かれした多数の関係者にきめ細やかな役割が与えられるなどして組織的ぐるみで敢行されることが多く,しかも組織の首謀者や幹部は自己の摘発を免れるため,逮捕の危険が最も高い末端の者(組織にすら関与していない者)には実情を語らずに,その役割を担わすことが多いからだと思われます。
覚せい剤の事案ではありますが,実際の密輸の裁判でもAさんと同じような主張をした方がおられます。
その裁判では,主に,
・被告人が覚せい剤の密輸に関与することになったメールの内容
・交通費,報酬等の約束の有無
・税関での検査時の被告人の言動
を検討し,「被告人が覚せい剤であるかもしれないとの認識を有していたものと合理的に推認できる」とされ(知情性有り)とされ有罪とされました(福岡高裁平成26年12月18日判決)。
密輸における知情性否認の事案で無罪を獲得することは容易ではありません。
また,闇雲に否認すればいいというわけでもなく,裁判では,過去の判例,裁判例で判示された判断構造を踏まえながら,有効かつ的確に主張・立証していく必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,密輸事案などの薬物事件専門の弁護士が所属しております。
密輸事案で弁護士との接見をご希望の方,その他でお困りの方は弊所までご連絡ください。
(大阪府関西空港警察署まで初回接見費用:40,500円)