成田空港・東京税関経由の覚せい剤密輸事件 刑事弁護士が解説

2018-10-26

成田空港・東京税関経由の覚せい剤密輸事件 刑事弁護士が解説

Aさんは千葉県成田国際空港警察署の警察官に覚せい剤密輸事件で逮捕された。Aさんが自宅で受け取ったケースにはお菓子が詰まっていたが,もともとは覚せい剤が入っていた。成田空港にて東京税関成田税関支署の税関検査で発見され、覚せい剤の代わりにお菓子が入れられ、警察が追跡捜査をしていた。(フィクションです)

~ 覚せい剤事件の法律 ~

覚せい剤取締法麻薬特例法などでは、覚せい剤の輸入などが処罰され、営利目的や業務として行った場合にはより重く処罰されます。

~ 覚せい剤事件の争点 ~

 多くの事件で問題となるのが故意の有無-例えば「密輸した物が覚せい剤と分かっていたかどうか」です。一般論として、この点を争うのは非常に難しいです。現に覚せい剤があるのだから分かっていただろうとなってしまうからです。もっとも、弁護士の主張次第では「覚せい剤だとわからなかった」、「他の薬物だと思った」という主張が認められる可能性があります。後者の場合、犯罪自体は成立しますが、より軽い刑で済む場合があります。また、Aさんのように、途中で中身を抜き取られたが覚せい剤だと思って荷物を受け取った場合、実際には覚せい剤を受け取っていないにもかかわらず麻薬特例法違反として処罰されることになります。

~ 覚せい剤輸入事件の量刑 ~

 覚せい剤密輸は非常に重い量刑となっており、初犯でも執行猶予が付かず、いきなり刑務所に行かなければならないケースが非常に多いです。また、懲役刑に加え罰金刑が併科される場合も多く、数百万円の罰金が科されることも少なくありません。加えて、営利目的ということになれば裁判員裁判となります。

~ 弁護士を入れる意味 ~

 仮にAさんが、「私は知らなかった」、「覚せい剤とは思わなかった」という主張をしていくためには、必ず弁護士が必要となります。Aさんがこうした事情を必死に訴えたところで警察官が聞く耳を持たないことが非常に多いからです。弁護士が捜査官に対して訴える内容を整理し、Aさんの主張を書面にして提出することができ、これは後の裁判でも重要な証拠となります。

 覚せい剤密輸事件でお困りの方、ご家族やご友人が薬物事件で逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。(千葉県成田国際空港警察署までの初回接見費用:39,200円)