【事例解説】卒業間近の大学生が大麻を栽培したことで逮捕

2023-09-25

大学4年生の方が自宅で大麻草を栽培していたとして、大麻取締法違反の疑いで逮捕された事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例紹介

就職先も決まり、卒業に必要な単位も残りわずかな大学4年生のAさんは、「良いバイトがあるよ」と友人に誘われて、Aさんが住むアパートで大麻草栽培を始めました。
ある日、Aさんがアパートでゆっくりしていると、突然、警察官がAさんの自宅に来て、Aさんを大麻取締法違反の疑いで逮捕しました。
Aさんの母親であるBさんは、警察官から、Aさんを大麻取締法違反の疑いで逮捕したとの連絡を受けました。
(この事例はフィクションです)

大麻を栽培するとどのような罪に問われるのか

大麻取締法では、大麻を、所持・譲り渡し・譲り受け・輸入・輸出・栽培した場合についてそれぞれ、罰則を設けています。
Aさんのように大麻を栽培した場合については、大麻取締法24条1項において、「大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した者は、7年以下の懲役に処する。」
と、大麻を輸入・輸出した場合と一緒に規定されています。

この大麻取締法24条には続きがあり、同条の2項では、
営利の目的で前項の罪を犯した者は、10年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役及び300万円以下の罰金に処する。 
と、営利の目的(財産上の利益を得る目的)で大麻を栽培した場合を、自分で使用するために大麻を栽培したといったような単なる大麻の栽培よりも、重い罰則を設けています。

事例のAさんは、友人から「良いバイトがある」と誘われて、大麻草を栽培していますので、栽培した栽培を販売するといった形で利益を上げるために大麻草を栽培している可能性があります。
もし営利目的の大麻の栽培をしたとして起訴されて有罪となってしまうと、大麻取締法24条2項によって0年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役及び300万円以下の罰金が科される可能性があります。

大麻取締法違反の疑いでご家族が逮捕されたら?

Aさんのように大麻取締法違反事件といった薬物事件で逮捕された場合、逮捕、逮捕の後からの勾留、勾留期間経過後での検察官による起訴、起訴された後の勾留と、身体の拘束期間が長期化する傾向があります。
そのため、Aさんのように就職先が決まり、卒業まであと一歩のところという大学4年生の方が大麻取締法違反で逮捕されると、長期間の身体拘束によって、大学に通うことができずに、その年での卒業が叶わず、就職先も白紙になるという可能性が十分に考えられます。
こうした、大麻取締法違反の疑いでの逮捕による、その後の生活への影響を何とか最小限に留めたいという場合には、いち早く薬物事件に精通した弁護士初回接見を依頼して、逮捕されたご本人様の身体の拘束を解いてもらうような弁護活動をとることが重要になります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は大麻取締法違反事件をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
ご家族が大麻取締法違反の疑いで逮捕されてお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。