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覚醒剤所持の疑いで逮捕 被疑者に認められた権利について(前編)

2025-01-14

覚醒剤所持の疑いで逮捕された被疑者に認められた権利について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

事例

Aさんは、名古屋市内で警察官から職務質問を受け、所持していたバッグから覚醒剤用の粉末入りのパケットが発見されました。
検査により、覚醒剤様の粉末が本物の覚醒剤であることが確認されると、Aさんは覚醒剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕されてしまいました。
警察官から入手先を問われると、Aさんは「知らない。誰かが勝手にバッグへ入れた」などと供述し、後日実施された自宅の捜索により発見された覚醒剤についても、「俺のではない。知人が置いて行ったものだ。知人の連絡先は知らない」と話しています。
これを容易に信じない警察官らによる取調べは日に日に厳しくなり、Aさんも負担に感じています。
(事例はフィクションです。)

被疑者に認められた権利

虚偽供述の疑いを強める警察官らによって、Aさんに対する取調べは日に日に厳しくなっています
Aさんが身を守る手段として、被疑者としての権利を行使することが考えられます。
被疑者に認められた権利にはどのようなものがあるのでしょうか。

弁護人選任権

被疑者・被告人はいつでも資格を有する弁護人を依頼することができます
このことは、憲法において保障されており(憲法第37条3項)、逮捕・勾留の際は、警察官や検察官、裁判官も逮捕された被疑者に対し、弁護人選任権があることを知らせなければなりません
刑事訴訟法第203条、204条、207条
Aさんが依頼できる弁護士には、
当番弁護士
国選弁護人
私選弁護人
があります。

接見交通権

身体を拘束された被疑者は、警察官や検察官の立会いなく、弁護人や弁護人になろうとする者と面会することができます
Aさんの逮捕直後は、多くの場合、家族や友人と会うことができず、また、勾留された後に接見禁止決定がなされれば、勾留後もこれらの者と会うことができません。
この場合であっても、弁護人や弁護人になろうとする者とは接見できます
また、Aさんの味方と話をし、アドバイスを受けることができる唯一の機会になります。
Aさんの供述には確かに、にわかに信じがたい部分が多く、取調官が容易に信用しないことは想像に難くありません
もし、本当に虚偽供述をしてしまったのであれば、この接見交通権を利用して弁護士に事実を打ち明け、今後の対応策を検討するのがよいでしょう。
まずは早めの相談が一番です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が逮捕された、弁護士を探している方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

大麻規制が強化!厳しい刑罰の可能性

2025-01-07

これまで規制対象となっていなかった大麻の使用が、12月12日より麻薬取締法(麻薬及び向精神薬取締法)で規制されるようになりました。
この記事では、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が、今回の法改正について解説します。

大麻草

従来の大麻の規制内容について

大麻の所持
これまでも、大麻の所持については大麻取締法で規制されていました
自己使用の目的などの単純所持罪の場合、罰則規定は5年以下の懲役で、営利目的で所持していた場合は7年以下の懲役かつ、情状により200万円以下の罰金が併科されていました。

大麻の譲渡・譲受
大麻の譲渡や譲受も、大麻取締法で規制されていました
罰則規定は、大麻の所持と同じで、単純な譲受等の場合が、5年以下の懲役で、営利目的の場合が、7年以下の懲役かつ、情状により200万円以下の罰金が併科となっていました。

大麻の輸出入
大麻の輸出入も、大麻取締法で規制されていました
罰則規定は、大麻の所持等よりも厳しく、単純な場合は、7年以下の懲役ですが、営利目的の場合は、10年以下の懲役かつ、情状により300万円以下の罰金が併科されていました。

大麻の栽培
大麻の栽培も、大麻取締法で規制されていました
罰則規定は、大麻の輸出入と同じ厳しいもので、単純な場合が、7年以下の懲役ですが、営利目的の場合は、10年以下の懲役かつ、情状により300万円以下の罰金が併科されていました

以上のように、これまで大麻に関しては、大麻取締法によって規制されていたのですが、大麻の使用については規制対象外だったのです。
※尿検査を受けて、そこから大麻成分が検出されても刑事手続きの対象外でした。

麻薬取締法(麻薬及び向精神薬取締法)での新規制が開始

ところが、12月12日からは、これまで大麻取締法で規制されていた、大麻の所持、譲渡、譲受、輸出入が、代わりに麻薬取締法(麻薬及び向精神薬取締法)で規制されるようになり、更に、大麻の使用(施用)も規制対象となっています。

大麻の使用(施用)
大麻の使用(施用)の罰則規定は、麻薬取締法(麻薬及び向精神薬取締法)で使用(施用)が規制されている麻薬等と同じく、7年以下の懲役です。

大麻の所持、譲渡、譲受
大麻の所持、譲渡や譲受の罰則規定は、単純な場合が、7年以下の懲役ですが、営利目的の場合は、1年以上10年以下の懲役かつ、情状により300万円以下の罰金が併科されます。

大麻の輸出入
大麻の輸出入の罰則規定は、単純な場合が、1年以上10年以下の懲役ですが、営利目的の場合は、1年以上の有期懲役かつ、情状により500万円以下の罰金が併科されます。

これらは上と比較していただければお分かりの通り、大麻取締法で規制されていた時よりも罰則内容が厳しくなっているのです。

大麻の栽培について

大麻の栽培については、麻薬取締法(麻薬及び向精神薬取締法)では規制されず、新たに大麻草の栽培の規制に関する法律が12月12日から施行され、そこで規制されています
大麻を栽培した場合の罰則は、単純なもので1年以上10年以下の懲役ですが、栽培の目的が営利であった場合は、1年以上の有期懲役かつ、情状により500万円以下の罰金も科せられます。こちらの罰則も従来より重くなっています

薬物事件に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、大麻等の薬物事件を多く扱っている法律事務所です。
ご家族が大麻に関する罪で警察の取調べを受けている、ご家族が大麻に関する罪でお悩みの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料相談をご利用ください。

【事例解説】大麻所持で逮捕された後、勾留が決定(後編)

2024-12-31

大麻所持で逮捕後に、勾留が決定されてしまった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。 

大麻草

事例

Aさんは、大麻と、大麻を吸引する器具とをカバンに入れて街を歩いていたところ、警察官から職務質問を受けました
Aさんは大麻の所持行為が発覚するとまずいと思い、職務質問を無視しましたが、警察官により行く手を阻まれ、カバンの中や腕の皮膚を見せるよう求められました
腕は素直に見せましたが、カバンの開披は頑なに拒んだため、警察官はいよいよ疑いを深め、Aさんは警察官と1時間ほど押し問答を繰り返しました
Aさんがしぶしぶカバンの中身を見せたところ、大麻様の物件が発見されました。
当該物件が大麻であることが確認された後、Aさんは麻薬及び向精神薬取締法違反の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
現在、Aさんには勾留決定がなされています
どうすればよいのでしょうか。
(事例はフィクションです。)

起訴、不起訴が決められる

検察官は勾留の満期日までに、Aさんを裁判にかけるか否かを決めなければなりません
もっともケースの事件は、類型的に起訴される可能性が高いといえます。
捜査段階から、起訴された後の弁護活動をも視野に入れる必要があるでしょう。

保釈の実現及び執行猶予付き判決の獲得を目指す

薬物事件は、捜査段階において勾留が付きやすく、起訴されやすい傾向にありますが、起訴後に保釈が許される場合が多いことも特徴です。
裁判所が保釈を許す決定をすれば、保釈保証金を納付して、外に出ることができます。

また、Aさんが初犯であれば、適切な弁護活動を尽くすことにより、執行猶予付き判決を獲得できる可能性も十分あります
そのためには、裁判官において、Aさんが再び薬物犯罪に手を染めないということを納得してもらう必要があります。

要するに、再犯防止策を法廷において十分アピールすることが重要ということです。
薬物依存の治療プログラムを開始する信頼できる身元引受人を用意し、法廷で証言してもらうなど、様々な方法が考えられます。
信頼できる弁護士に弁護活動を依頼し、有利な事件解決を目指していきましょう

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ケースのような薬物事件の解決実績も豊富です。
ご家族が大麻所持の疑いで逮捕され、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例解説】大麻所持で逮捕された後、勾留が決定(前編)

2024-12-23

大麻所持で逮捕後に、勾留が決定されてしまった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。 

大麻草

事例

Aさんは、大麻と、大麻を吸引する器具とをカバンに入れて街を歩いていたところ、警察官から職務質問を受けました
Aさんは大麻の所持行為が発覚するとまずいと思い、職務質問を無視しましたが、警察官により行く手を阻まれ、カバンの中や腕の皮膚を見せるよう求められました
腕は素直に見せましたが、カバンの開披は頑なに拒んだため、警察官はいよいよ疑いを深め、Aさんは警察官と1時間ほど押し問答を繰り返しました
Aさんがしぶしぶカバンの中身を見せたところ、大麻様の物件が発見されました。
当該物件が大麻であることが確認された後、Aさんは麻薬及び向精神薬取締法違反の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
現在、Aさんには勾留決定がなされています
どうすればよいのでしょうか。
(事例はフィクションです。)

大麻所持罪について

麻薬及び向精神薬取締法66条1項(出典/eーGOV法令検索)は、「ジアセチルモルヒネ等以外の麻薬を、みだりに、製剤し、小分けし、譲り渡し、譲り受け、又は所持した者(第六十九条第四号若しくは第五号又は第七十条第五号に規定する違反行為をした者を除く。)は、七年以下の懲役に処する。」としています。
法定の除外事由がないのに、大麻をカバンに入れて携帯する行為は、上記「所持」に該当する可能性が高いでしょう。

警察での取調べ

Aさんの今後

どのようにして大麻を入手したのかについて、詳しく尋ねられることになると思われます。
余罪についても追及される可能性が極めて高いです。
もし、尿検査などを受け、覚せい剤の使用を示す反応が検出されれば、覚せい剤取締法違反の疑いもかけられることになります。

Aさんを留置する必要がある場合は、逮捕時から48時間以内に、Aさんを検察へ送致しなければなりません

検察での取調べ
警察から事件が検察へ送致されると、検察官もAさんを取り調べます
検察官は、身柄を受け取ったときから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に、Aさんの勾留を請求するか、Aさんを釈放するかを決定しなければなりません
ケースの場合、勾留請求がなされる可能性が非常に高いと思われます。

勾留請求をされた場合
勾留請求をされると、「勾留質問」のため、裁判所に連れて行かれます。
勾留質問は、裁判官が、Aさんを勾留する要件を満たしているかどうかを判断するために行う手続です。

勾留決定がなされた場合
勾留決定が出ると、10日間、留置場や拘置所に入らなければなりません。
やむを得ない事由があると認められると、最長10日間、勾留が延長されます

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が大麻所持の疑いで逮捕され、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

覚醒剤取締法違反(所持)事件の手続きについて(後編)

2024-12-16

覚醒剤取締法で逮捕されてからの手続きの流れについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

覚せい剤粉

事例

Aさんは、売人から覚せい剤を購入して、自宅で保管していました
ある日、Aさんの自宅に警察官が現れ、捜索差押許可状により自宅を捜索されて覚醒剤を発見されました
覚せい剤の成分が検査され、覚せい剤であることが判明したためAさんは覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕されてしまいました。
(事例はフィクションです。)

逮捕後の手続

現行犯逮捕された後は、警察署に引致されます。
その後、犯罪事実の要旨、弁護人選任権について説明を受け、弁解を録取された後、取調べを受けることになります
ケースの場合は、覚せい剤の使用行為についても嫌疑をかけられる可能性があります。

留置の必要があると認められると、逮捕時から48時間以内に身柄が検察へ送致されます。
送致を受けた検察官は、身柄を受け取ったときから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内にAさんの勾留を請求するか、Aさんを釈放するかを決めます

勾留の請求を受けた裁判官が勾留決定を出すと10日間勾留されます
さらにやむを得ない事由があると認められると最長10日間、勾留を延長されます。

Aさんが勾留されている場合は、勾留の満期日までに、検察官がAさんを起訴するか、あるいは不起訴にするかを決定します。

勾留される可能性

一般的にケースの様な薬物事件においては、法律上可能な全ての期間、勾留されてしまう可能性が高いでしょう。
薬物の入手ルートなどの解明に時間がかかるためです。

起訴か不起訴か

捜査が適正になされていれば、起訴されることになる可能性が高いと思われます。
反対に、捜査に違法があり、証拠として用いることができない物件、書面等があれば、不起訴処分となる場合もあります

量刑の見通し

起訴された場合であっても、Aさんが初犯であり、適切な弁護活動がなされれば、執行猶予付き判決を獲得できる可能性が十分見込めます
信頼できる弁護士を依頼し、有利な事件解決を目指していくことをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
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覚醒剤取締法違反(所持)事件の手続きについて(前編)

2024-12-09

覚醒剤取締法で逮捕されてからの手続きの流れについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

覚せい剤粉

事例

Aさんは、売人から覚せい剤を購入して、自宅で保管していました
ある日、Aさんの自宅に警察官が現れ、捜索差押許可状により自宅を捜索されて覚醒剤を発見されました
覚せい剤の成分が検査され、覚せい剤であることが判明したためAさんは覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕されてしまいました。
(事例はフィクションです。)

覚せい剤の所持について

覚せい剤をみだりに所持する行為は犯罪です。

覚せい剤取締法第41条2(出典/e-GOV法令検索) 
覚醒剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第四十二条第五号に該当する者を除く。)は、十年以下の懲役に処する

なぜAさんの下に警察官が現れたのか
覚せい剤の購入先である売人からAさんが浮上した
すでにAさんが薬物事犯の被疑者として内偵されていた
など、理由は様々です。

捜索差押許可状に基づく捜索・差押えについて

捜索差押許可状は強制的におこなわれる捜査です。
任意ではないので拒否することはできません
仮に玄関を閉じて警察官の進入を拒んだとしても、押収物の隠匿を防ぐために緊急の必要があるとして、鍵を壊すなどして進入されてしまいます。

刑事訴訟法第218条第1項 
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができるとされています

Aさんの逮捕

刑事訴訟法第213条には、「現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる」とされています。
事例においては、Aさんの自宅で発見された覚せい剤様の物件が、検査によって本物の覚せい剤であることが確認されています。
すると、Aさんは現に覚せい剤所持行為を行う「現行犯人」に該当することになります。

Aさんの自宅の「捜索・差押」は令状によって行われましたが、Aさんの「現行犯逮捕」には令状が必要ありません

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が覚せい剤所持罪の疑いで逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

【事例解説】職務質問で大麻グミの所持が発覚(後編)

2024-12-02

職務質問で大麻グミの所持が発覚した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

薬物グミ

事例 

Aさんは、クラブで知り合った男性から大麻グミを渡されました。
何個か食べた後、残りはズボンのポケットに入れました。 
Aさんは、帰宅している道中で警察の職務質問を受けることになり、ズボンに入れていた大麻グミが見つかってしまいました。 
大麻グミは本鑑定にまわされることになり、Aさんは帰宅を許されました。 
今後、逮捕されるのではと不安になったAさんは弁護士に相談することにしました。 
(フィクションです。)

具体的な弁護活動

今回の事例において、まずは、早期の身体解放を目指します具体的には、逮捕後に勾留手続に進まないよう、逮捕後直ちに、弁護士が逮捕された者と面会して直接事件の内容を聴取することで、今後の事件の見通しを示し、取調べへの対応を検討します。
逮捕は、最長72時間の時間制限があり、その後に検察官が行う勾留請求によって裁判所が勾留決定を出せば10日間から20日間も身体拘束が続くことになります。
そのため、もしも拘束された場合には、先述のように日常生活に大きな支障が出る可能性が高いです。そこでこれを阻止するために、弁護士は、検察官や裁判官と交渉し、逮捕後の勾留を阻止するための主張を行う、勾留決定に対して準抗告を行うなど、釈放に向けた働きかけを行います
また、起訴され正式裁判となった場合には、営利目的がなかったことの立証を行う等、罰金刑や執行猶予判決の獲得を目指します
以上のように、今後の対応や逮捕の可能性を少しでも減らすためにも、弁護士に相談して適切なアドバイスを貰うことをお勧めします。

 

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は薬物事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
薬機法違反の疑いで警察の捜査を受けられてお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
法律相談のご予約・初回接見の申込は、フリーダイヤル(0120-631-881)までお電話ください。 

【事例解説】職務質問で大麻グミの所持が発覚(前編)

2024-11-25

職務質問で大麻グミの所持が発覚した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

薬物グミ

事例 

Aさんは、クラブで知り合った男性から大麻グミを渡されました。
何個か食べた後、残りはズボンのポケットに入れました。 
Aさんは、帰宅している道中で警察の職務質問を受けることになり、ズボンに入れていた大麻グミが見つかってしまいました。 
大麻グミは本鑑定にまわされることになり、Aさんは帰宅を許されました。 
今後、逮捕されるのではと不安になったAさんは弁護士に相談することにしました。 
(フィクションです。)

大麻グミについて

大麻グミとは、大麻由来の成分が含まれているグミのことを言います
2023年に「大麻グミ」が問題になった際は、「HHCH」という成分が含まれていること多かったようです。
HHCH」は、合成カンナビノイドの一つであり、THCに類似した精神作用を持ち健康被害を発生させる危険性があるため「指定薬物」として法規制の対象となっています。 
大麻グミは乾燥大麻などに比べて軽い気持ちで手を出してしまうことが多くあるようですが、法規制の対象となる成分を含んでいることが多く注意が必要です。

薬機法による規制 

薬機法(正式には「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」といいます。出典/e-GOV法令検索)の第2条15号では、中枢神経系の興奮若しくは抑制又は幻覚の作用を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある物として、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものを「指定薬物」としています。
そして、厚生労働省が出す省令によって、「指定薬物」に該当する具体的な物質名を規定しています。
このような「指定薬物」は、薬機法76条の4において、疾病の診断・治療といった医療等の用途以外で所持することが禁止されていて、この規定に反して「指定薬物」を自分で使用するために所持すると、薬機法84条28号によって、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金が科されるか、又はこの懲役刑と罰金刑が併科される可能性があります。

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【事例解説】職務質問で押収された大麻リキッドにTHCが含まれており逮捕 

2024-11-18

合法だと思っていた大麻リキッドにTHC成分が含まれていたことで逮捕に至った事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

ポケットシーシャ

事例 

Aさんは駅前を歩いていたところで警察官の職務質問にあいました。職務質問に会った際Aさんは合法だと認識して購入していたCBDリキッドを所持していました。所持品検査でAさんは合法だと思っていたこともあり正直にCBDリキッドを持っていることを告げて任意で提出しました。 
リキッドは本鑑定にかけられた結果、THCが含まれていることが発覚し、Aさんは大麻取締法違反の疑いで後日逮捕されてしまいました。
警察からAさんを逮捕した旨連絡を受けたAさんの両親は事件の詳細を知るために弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことにしました。
(フィクションです。)

THCとCBDとは 

最近では、CBD製品がリラックス効果があるとして若者を中心に広がりを見せています
CBDは、大麻草の茎や種子から抽出される成分であり、大麻取締法の規制対象ではありません
しかし、THCという成分は大麻草から抽出された成分であり大麻製品として規制対象となる成分です。

大麻取締法 第一条(出典/e-GOV法令検索)

この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く

所持していたリキッドにTHCが含まれると 

警察の職務質問に伴う所持品検査などで大麻リキッドと思わしき物が見つかると任意提出を命じられた上で本鑑定にかけられることになります。そこでTHCが含まれていることが分かると大麻を所持していたとして大麻取締法違反で後日逮捕されてしまう可能性があります。 
実際には、CBDで合法な物だと認識して所持していたにも関わらず、警察の取調べに対して体に有害である違法な薬物であるという認識があった旨のことを答えてしまうと未必的に大麻であることの認識があったとされてしまい大変不利な証拠が作られてしまいます

大麻リキッドの所持で逮捕されてしまったら

大麻リキッドにTHCが含まれており予期せぬ形で逮捕されてしまった場合、取調べへの対応が重要になってきます。
そのため、逮捕されたら直ぐに弁護士に初回接見にきてもらい取調べに対するアドバイス自己の権利についてしっかり説明を受けて続く取調べに対応していくことが大切です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は大麻取締法違反事件といった薬物事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
大麻取締法違反で前科を付けたくないとお考えの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
ご相談・初回接見の申込みはフリーダイヤル(0120-631-881)までお電話ください

【事例解説】大麻を購入したことで逮捕、贖罪寄付で減刑になる?

2024-11-10

大麻取締法違反と贖罪寄付について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

大麻草

参考事件

会社経営者のAさんは、海外留学に行った際に友人と大麻を愛飲していました。
日本に帰国後もその体験が忘れられず、Aさんはインターネットで大麻を購入していました。
ある日Aさんは警察官に止められ職務質問を受けることになりました
そこで持っていた大麻を警察に見つかってしまい、Aさんは大麻を購入したことを話しました
そしてAさんは、大麻取締法違反で逮捕されました。
(この参考事件はフィクションです。)

大麻取締法違反について

Aさんのように大麻が合法である国に行けば、大麻を使用することはできます
しかし日本においては、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品(一部製品を除く)は、大麻取締法で取り締まりが行われています
そして大麻は、大麻取扱者以外が持っているだけでも大麻取締法違法となり、処罰の対象になります。
大麻の所持に関しては、大麻取締法第24条の2第1項が「大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、5年以下の懲役に処する。」と定めています。
罰金が定められていないため、大麻の所持による大麻取締法違法はそれだけで実刑判決の可能性がある重い犯罪です。

弁護活動・贖罪寄付

たとえば被害者がいる刑事事件の場合には、被害者と示談交渉を行うことが考えられます
しかし、大麻を所持したことによる大麻取締法違反は被害者が存在しないため、減刑に効果的な示談交渉が行えません
したがって、薬物事件などで減刑を求めるためには、別の弁護活動が必要です。
このような被害者不在の事件で考えられる弁護活動として、贖罪寄付というものがあります
公的な団体・組織に対して寄付を行うことで、事件を起こしてしまったことの反省を示すのが贖罪寄付です。
示談交渉ほどではありませんが、こちらも減刑の可能性が高まります
贖罪寄付をする際に適切な金額は、その事件の内容によって異なります。
決まった額があるわけではないので、減刑に効果的な贖罪寄付をするためには法的な専門知識は必須です。
また、贖罪寄付が可能な組織・団体は、弁護士を通しての贖罪寄付のみ受け付けていることが多いです。
そのため被害者がいない刑事事件を起こしてしまった時は、弁護士に相談して贖罪寄付をするための準備を進めましょう

大麻取締法違反に詳しい法律事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を中心に取り扱う法律事務所です。
初回であれば無料でご利用いただける法律相談、逮捕・勾留されている方のもとへ直接弁護士が伺う初回接見サービスを、当事務所は実施しています。
365日24時間体制で、どちらのご予約もフリーダイヤルにて受け付けております。
薬物事件の当事者となってしまった方、大麻取締法違反でご家族が逮捕・勾留されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
フリーダイヤル「0120-631-881」にて、お電話をお持ちしております。

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