【事例紹介】京都府の覚醒剤使用事件で無罪判決

2022-04-26

【事例紹介】京都府の覚醒剤使用事件で無罪判決

今回は、覚醒剤を使用したとして起訴された男性が無罪判決を獲得した事例につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

2017年8月に京都市右京区のホテルで覚醒剤を使用したとして起訴された男性に対し、京都地方裁判所は2021年3月19日、「京都府警の強制採尿の手続きに重大な違法がある」として、無罪を言い渡しました。
裁判官は捜査報告書において、「尿の任意提出を求めるも、応じず無視する態度が継続した」などと事実と異なる記載があると認定し、強制採尿令状の請求を受けた裁判官の判断に影響を与え、違法な捜査によって得られたものとして採尿結果などの証拠能力を否定しました。
(2021年3月20日 京都新聞 「「採尿手続き違法」覚醒剤事件で男性無罪 京都地裁判決、警官撮影にも言及」より引用)

~有罪になりうる証拠があっても無罪となりうる~

刑事手続法上、「違法収集証拠排除法則」というルールがあり、判例上、「令状主義の精神を没却するような重大な違法があり、これを証拠として許容することが、将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でないと認められる場合においては、その証拠能力は否定される」としています(最高裁昭和53年9月7日判決)。

これにより証拠能力が否定され、起訴された内容(公訴事実)を認定することができない場合においては、仮に有罪を認定しうる証拠であったとしても、無罪判決が言い渡されることになります。

~相次ぐ違法捜査~

2021年3月26日にも、警視庁が捜査した薬物事件において違法な所持品検査が行われたとして、東京地裁が被告人につき一部無罪(同じく起訴されていた使用罪については有罪を言い渡しました)の言渡しをしています(2021年3月30日 朝日新聞デジタル 「「17分間取り囲み、強制的捜索の疑い」 一部無罪判決」より)。

違法な捜査によって得られた証拠や、これに関連する証拠については、証拠能力を争い、無罪判決や不起訴処分を獲得できる可能性があります。
捜査の経緯に納得ができない点がある場合には、すぐに弁護士のアドバイスを受け、今後の対策を検討することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を中心に取り扱う法律事務所です。
ご家族が覚醒剤使用の疑いで逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。