【事例解説】大麻リキッドの所持が発覚
大麻リキッドを所持していたとして、大麻取締法違反の疑いで捜査が進行しているケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aさんは、仕事仲間数名に誘われて一緒に大麻リキッドを使用していました。
最初はそれぞれの自宅に集まって使用していましたが、徐々に違法なものという意識が薄れ、数名で路上にたむろって使用することもありました。
ある日、公園に集まって大麻リキッドを使用していたところ、近所の人の通報により駆けつけた警察官に見つかり、警察署まで任意同行を求められました。
持っていた大麻リキッドを押収され本鑑定にかけられることになりましたが、その日には自宅に帰ることができました。しかし、警察からは、鑑定の結果次第では逮捕もあり得るといわれていたため不安になったAさんは弁護士に相談することにしました。
大麻リキッドとは
大麻リキッドとは、大麻草から抽出されるTHC(テトラヒドロカンナビノール)という成分を濃縮した液体のことをいいます。
大麻リキッドはカートリッジの中に入っており、それを電子タバコの機械に入れて使用するが多いようです。
見た目にも違法性を感じずらく、格好良いと感じる若者も多いようで、若年層の間で広がりをみせています。
しかし、このような大麻リキッドも大麻草から抽出されたTHCを含んでいる場合、乾燥大麻や大麻樹脂と同様に大麻取締法違反として刑事罰の対象となります。
大麻カートリッジを所持していた場合は、最大で5年以下の懲役刑を受ける可能性があります。
さらに、その所持が営利目的であった場合はさらに刑が加重され、7年以下の懲役又は情状により7年以下の懲役及び200万円以下の罰金が科される可能性があります。
大麻リキッドの所持が発覚すると
警察官からの職務質問などで、乾燥大麻が見つかった場合は簡易鑑定の結果で大麻であることが判明すれば現行犯逮捕される可能性が高いです。
一方で、大麻リキッドの場合は簡易鑑定をすることができないため、当日は帰宅を許され、本鑑定の結果次第で通常逮捕に至ることが多くあります。
大麻リキッドの所持で警察から後日逮捕された場合は逮捕、勾留含め最大23日間警察署の留置施設で過ごすことになります。
両親や友人などは、逮捕段階では面会できず、被疑者が勾留されれば一般面会が可能になります。
しかし、大麻を含む薬物事件の場合、接見禁止というかたちで一般面会が禁止されることが多く、勾留段階であっても一般面会ができない場合もあります。
これに対し、弁護士であれば、逮捕段階や勾留に接見禁止がついている場合でも接見することができます。
そのため、現在の状況が知りたい、逮捕又は勾留されている方に伝えたい、聞きたいことがあるとお考えの方は、弁護士に依頼して初回接見にいってもらうことをお勧めします。