【事例解説】職務質問で押収された大麻リキッドにTHCが含まれており逮捕
合法だと思っていた大麻リキッドにTHC成分が含まれていたことで逮捕に至った事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aさんは駅前を歩いていたところで警察官の職務質問にあいました。職務質問に会った際Aさんは合法だと認識して購入していたCBDリキッドを所持していました。所持品検査でAさんは合法だと思っていたこともあり正直にCBDリキッドを持っていることを告げて任意で提出しました。
リキッドは本鑑定にかけられた結果、THCが含まれていることが発覚し、Aさんは大麻取締法違反の疑いで後日逮捕されてしまいました。
警察からAさんを逮捕した旨連絡を受けたAさんの両親は事件の詳細を知るために弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことにしました。
(フィクションです。)
THCとCBDとは
最近では、CBD製品がリラックス効果があるとして若者を中心に広がりを見せています。
CBDは、大麻草の茎や種子から抽出される成分であり、大麻取締法の規制対象ではありません。
しかし、THCという成分は大麻草から抽出された成分であり大麻製品として規制対象となる成分です。
大麻取締法 第一条(出典/e-GOV法令検索)
この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。
所持していたリキッドにTHCが含まれると
警察の職務質問に伴う所持品検査などで大麻リキッドと思わしき物が見つかると任意提出を命じられた上で本鑑定にかけられることになります。そこでTHCが含まれていることが分かると大麻を所持していたとして大麻取締法違反で後日逮捕されてしまう可能性があります。
実際には、CBDで合法な物だと認識して所持していたにも関わらず、警察の取調べに対して体に有害である違法な薬物であるという認識があった旨のことを答えてしまうと未必的に大麻であることの認識があったとされてしまい大変不利な証拠が作られてしまいます。
大麻リキッドの所持で逮捕されてしまったら
大麻リキッドにTHCが含まれており予期せぬ形で逮捕されてしまった場合、取調べへの対応が重要になってきます。
そのため、逮捕されたら直ぐに弁護士に初回接見にきてもらい取調べに対するアドバイスや自己の権利についてしっかり説明を受けて、続く取調べに対応していくことが大切です。