【覚せい剤営利目的所持で逮捕】単純所持の主張は刑事事件専門の弁護士へ
【覚せい剤営利目的所持で逮捕】単純所持の主張は刑事事件専門の弁護士へ
愛知県安城警察署の警察官は、愛知県安城市内をパトロール中、不審な様子がみられたことからAに職務質問した。
任意にAのバッグを開くと、中から覚せい剤5グラム、20本の注射器、多数の小分け用ビニール袋が見つかった。
Aは、そのバッグの内容物から密売グループへの関与が疑われ、覚せい剤営利目的所持罪の容疑で逮捕された。
しかし、Aは覚せい剤を所持していた目的が営利目的ではないと主張している。
そこでAの家族は、薬物事件の経験豊富な刑事事件専門弁護士に相談した。
(本件はフィクションです。)
~覚せい剤の所持の目的~
覚せい剤取締法は、41条の2において、
・「覚せい剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第四十二条第五号に該当する者を除く。)は、十年以下の懲役に処する」(1項)
・「営利の目的で前項の罪を犯した者は、一年以上の有期懲役に処し、又は情状により一年以上の有期懲役及び五百万円以下の罰金に処する」(2項)
と規定しています。
1項において単純所持が規定されており、2項において営利目的所持が規定されています。
両者の罰則を比較すると、「十年以下」(1項)と「一年以上」(2項)ですから、一見前者(1項)の方が重くみえなくもありません。
しかし、有期懲役の下限は原則1か月であり、「1年以上」と規定しそれ未満には原則としてできない2項の方が重い罰則が科せられているのです。
したがって、覚せい剤所持の目的が営利目的でないのに覚せい剤営利目的所持罪で罰せられてしまうことは、不当に不利益を被ることになってしまいます。
本件では、バッグの内容物という外形的事実から逮捕されたAには営利目的があったのではないかと疑われています。
もっとも、覚せい剤営利目的所持罪は、薬物取引における通話記録や代金受け渡しの記録、密売の相手方の供述などの具体的証拠がなければ、営利性の立証は困難であるといわれています。
したがって、弁護士としてはこのような事実がないことを主張し、逮捕されたAはあくまで覚せい剤単純罪であると主張することになるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、覚せい剤営利目的所持や覚せい剤単純所持など薬物事件に強い刑事事件専門の法律事務所です。
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(愛知県安城警察署までの初回接見費用:40,320円)