誤認逮捕と戦う弁護士 名古屋市緑区の薬物事件で尿検査

2017-02-05

誤認逮捕と戦う弁護士 名古屋市緑区の薬物事件で尿検査

Aさんは、初回接見にやってきた弁護士愛知県緑警察署の警察官に誤認逮捕されたと訴えました。
弁護士が調べてみたところ、同時期には、他にも誤認逮捕が疑われる薬物事件が複数起こっていたのでした。
(フィクションです)

~誤認逮捕の原因~

2006年頃、薬物事件で誤認逮捕が相次ぎました。
その原因として考えられたのは、新たに導入された尿中の覚せい剤を検知するための簡易試験キットです。
従来は、捜査現場で被疑者の尿を検査するということはありませんでしたが、同キットの導入により、警察官らが捜査現場でも被疑者の尿を調べることができるようになりました。
そのため、捜査機関は、簡易試験の結果に基づいて被疑者を「緊急逮捕」できるようになりました。

しかし、それは同時に捜査官のミスを誘発する危険性もはらんでいたのであり、誤認逮捕の発生は、その危険性が現実化したものでした。

逮捕は、被疑者の身体の自由を強制的に奪うという極めて強度の人権侵害行為ですから、その運用は慎重にすべきです。
いくら尿検査が簡易にかつ正確に行えるようになったとしても、そこに人為的ミスが介在しないとは言い切れません。
現行犯逮捕や緊急逮捕を目指すあまり、簡易試験の処理が雑になり、誤認逮捕につながるということは、これまでにも繰り返されてきました。
ですから、薬物事件の捜査においては、科学技術の発達を妄信することなく、常に検査に誤りがあるのではないか、という厳しい目を向けていくことが大切です。

薬物事件の尿検査が陽性である場合、それは、有罪判決を基礎づける極めて有力な証拠となります。
ですが、それが正しい検査結果でない場合、それを証拠とする有罪判決は、冤罪事件以外のなにものでもありません。
仮に刑事裁判前に誤りがわかったとしても、一度逮捕されてしまえば、奪われた時間は取り戻せません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は、警察官などによる適法な捜査が行われるよう、常に目を光らせています。
薬物事件で違法な捜査を受けているのではと思ったら、すぐに弊所までご連絡ください(0120-631-881)。
愛知県緑警察署初回接見費用:3万7800円