警視庁東京空港警察署で覚せい剤輸入事件

2019-05-31

警視庁東京空港警察署で覚せい剤輸入事件

【事件】
Aさんは1年間の中国出張を終えて東京都大田区の羽田空港に到着しました。
税関を通ろうとしたときに,持ち帰った荷物の中から覚せい剤が1キログラム発見され,そのまま覚せい剤取締法違反の容疑で東京税関羽田税関支署の職員に逮捕されてしまいました。
現在は警視庁東京空港警察署に身柄を移され,同署で取調べをうけています。
この荷物は,中国で懇意にしていた社員から東京にいる友人の中国人社員に渡してくれと預かったお土産で,Aさんは中に覚せい剤が入っていると知りませんでした。
(フィクションです)

【覚せい剤取締法違反】

覚せい剤とは、「フエニルアミノプロパン、フエニルメチルアミノプロパン及び各その塩類」や、これらと「同種の覚せい作用を有する物であって政令で指定するもの」、又はこれら「いずれかを含有するもの」を指します(覚せい剤取締法第2条第1項)。

せい剤取締法が定める罪と法定刑は,
覚せい剤の輸入,輸出,製造…1年以上の有期懲役(法第41条第1項)
・営利目的での覚せい剤の輸入,輸出,製造…無期あるいは3年以上の懲役 or 無期あるいは3年以上の懲役+1000万円以下の罰金(法第41条第2項)
覚せい剤の所持,譲り渡し,譲り受け…10年以下の懲役(法第41条の2第1項)
・営利目的での覚せい剤の所持,譲り渡し,譲り受け…1年以上の有期懲役 or 1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金(法41条の2第2項)
・覚せい剤の使用…10年以下の懲役(法第41条の3第1項)
となっています。

今回の場合,客観的に見ればAさんは中国から日本へ覚せい剤を輸入したことになります。

【弁護活動の方針】

覚せい剤取締法違反事件は,覚せい剤の破棄による証拠隠滅が容易なことや,取引関係者が多く捜査が難航する可能性があることから,逮捕されるケースが非常に多いことが特徴の1つとして挙げられます。
その他の特徴としては,覚せい剤の依存性の高さから再犯者の非常に多い犯罪だということも挙げられます。
覚せい剤の使用による逮捕の場合では,初犯ですと再発防止策を講じることで執行猶予を獲得できる可能性はありますが,初犯でなく繰り返し使用していたような場合では,やはり厳しい判決を覚悟しなくてはならないでしょう。

今回の事件に話を戻します。
Aさんは自身が覚せい剤の運び屋となっていた認識はなく,したがって故意がありません。
故意のない場合は犯罪は成立しないので,Aさんは何ら罪に問われないことになります。

しかし,故意とは被疑者の内心に関する問題なので,立証が難しい場合が多いです。
今回の事件でも警察の取調べによって,実は中に違法薬物が入っていたかもしれないと思っていたととられる供述をしてしまうと,一転起訴され有罪となってしまう可能性が高まってしまいます。
ですから,冤罪を防ぐためには,そういった自分の意図しない供述をしない,させないことが大切なのです。

ですが,逮捕されてしまった場合,外部と接触することはできませんから,アドバイスをもらおうにも簡単にはできません。
弁護士なら被疑者と接触することも可能ですし,取調べを受けるにあたってのアドバイスも行えます。
覚せい剤取締法違反麻薬取締法違反の被疑者になってしまった,またはこれらの容疑でご家族やご友人が逮捕されてしまって困っている方,警視庁東京空港警察署で取調べを受けている方は,薬物事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にお早めにご相談ください。
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