(違法捜査かも?)東京都練馬区の覚せい剤事件を弁護士に相談

2017-07-28

(違法捜査かも?)東京都練馬区の覚せい剤事件を弁護士に相談

東京都練馬区在住のAさんは、Bさんから覚せい剤を買い受け、宅配便で送ってもらうことにしました。
覚せい剤の売買の情報を知った警視庁練馬警察署は、Aさん宅に配達される予定の荷物を借り受け、X線検査を実施しました。
X線検査の結果により、覚せい剤のような物が入っていることが分かり、令状を得てAさん宅の捜索差押えが実施されました。
Aさんは覚せい剤所持の容疑で逮捕されましたが、捜査手法に納得いかないようです。
(フィクションです)

~違法収集証拠~

今回の覚せい剤事件の事例は、最高裁決定を簡略した事案をモチーフにしています(参考:最高裁平成21年9月28日決定)。
捜査機関といえども、令状なくバッグや荷物の中身を強制的に見ることはできません。
今回のAさんは、何らの令状なくX線検査を受け、覚せい剤らしきものを発見されています。
このような捜査は適法だといえるのでしょうか。

最高裁決定では、
・X線検査によって荷物の内容物の形状や罪質をうかがい知ることができること
・内容物によっては具体的に品目を特定することも可能であること
などの理由から、X線検査には検証許可状が必要であると判断されました。
今回の場合も、令状がないためX線検査が違法捜査と判断される可能性があります。

では、その後の捜索差押えによって発見された覚せい剤はどうなるのでしょうか。
これについて、最高裁は、
・発見された覚せい剤は違法なX線検査と関連性がある
・しかし、X線検査を行う実質的必要性があった
・法律を潜脱する意図があったとはいえない
などの理由から、覚せい剤自体は証拠として裁判で使うことができると判断しました。
少し難しい判断ではありますが、覚せい剤事件のような薬物事件の場合、このように違法捜査なのかどうかが問題になることも多いのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は薬物事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件専門だからこそ、覚せい剤などの薬物事件特有の専門性についても対応可能です。
違法捜査を受けたかもしれない、覚せい剤事件で困っている、というような方は、まずは弊所の弁護士まで、ご相談ください。
警視庁練馬警察署までの初回接見費用:3万5,900円