(弁護士)福岡県春日市の薬物事件で覚せい剤所持の時期を争いたい

2018-01-17

(弁護士)福岡県春日市の薬物事件で覚せい剤所持の時期を争いたい

福岡県春日市在住のAさんは、覚せい剤を所持して電車に乗っていました。
しかし、Aさんは覚せい剤を入れたカバンを網棚に忘れて、車両を移動してしまい、その後降車してしまいました。
Aさんが覚せい剤の入ったカバンの置き忘れに気づいたのは、電車を降りてからでした。
後日、Aさんは福岡県春日警察署の警察官に覚せい剤所持の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの弁護士は、覚せい剤所持の時期について争うことを考えています。
(フィクションです)

~薬物の所持の時期~

覚せい剤や大麻といった薬物所持事件の場合、一体いつの時点の所持を捉えているのか、というのは大きな問題となります。
現行犯逮捕の場合は分かりやすいですが、今回のAさんは覚せい剤を置き忘れてしまっています。
このような場合に、どの時点での所持をもって逮捕・起訴するかというのが問題となるのです。
所持が認められるためには、薬物に対する実力支配関係が必要となります。
置忘れの場合、どの時点で薬物に対する実力支配がなくなったが分かれ目となるのです。

今回のAさんの薬物事件と同様の薬物事件での裁判例があります。
その裁判例では
・カバンを置き忘れて車両を移動した以降は、不特定の乗客にカバンを拾得される可能性がある
・被告人は覚せい剤の存在自体を失念していた可能性もある
という理由から、置き忘れのカバンに気づいた乗客が、それを拾って車掌に届けようとした時点での所持は認めませんでした。
そして、車両を移動する以前の時点での所持を認めて、有罪としました(東京高裁平成14年2月28日判決)。

起訴権限は検察官にしかないので、どの時点で起訴をするかは検察官の専権によることになります。
しかし、検察官がどの時点での所持で起訴するかによって、その時点を争うことも弁護活動の1つとなりうるのです。
このような主張は専門性も高く、薬物事件に精通した弁護士の力が必要でしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は薬物事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件専門だからこその実績とノウハウを備えた弁護士が在籍しております。
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福岡県春日警察署 初回接見費用:36,600円